【イヌニュース】元ホームレス犬がブラジル・オープンのボールドッグとして大活躍

動物愛護・保護
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the WOOF専属ライター犬、ライチがお届けする世界の犬ニュース。今日は、かつては街をうろついていた犬たちが、テニス大会のボールドッグとして活躍したというブラジルのニュースをお届けします!


4匹のワンコたちがボールドッグを務めたのは、サンパウロで開催されたブラジル・オープン(Brasil Open)のエキシビション・マッチ。

ロベルト・カルバレス バエナ選手(スペイン)とガスタオ・エリアス選手(ポルトガル)と共に登場した犬たちは、大観衆の見守る中、華麗にボールを拾い上げて選手以上の喝采を浴びたそうです。ほんのすこし前まで、彼らがサンパウロの街をうろついていた”野良”だったなんて、とても信じられません。

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注目の4匹の名前は、フリーダ(Frida)、メル(Mel)、イザベル(Isabelle)そしてコステラ(Costela)。どんな場所でも同様だと思いますが、野良としての暮らしはとても厳しく、犬たちは痩せ細りダニだらけだったそう。コステラはボルトガル語で「あばら」を意味する単語。犬たちが保護された時にどんな状態だったかが、そのお名前からも伺えます。

ボールドッグとしての訓練は約1ヶ月に渡って行われました。毎日30分程度、テニスプレイヤーが意図的にミスしたボールを拾うという訓練が行われたそうです。たったそれだけ(もちろん、それは、とても大変ですが)の訓練で、”街をうろつく”ことしか出来なかった犬たちが、コマンドに従ってボールを拾い上げてトレイナーの元に走って戻るという大業をやってのけたんですよ!本当に、「学ぶことに、遅いということはない」んですね。

トレイナーのベッカートさん(Andrea Beckert)によれば、彼らに自信をつけて遊び好きにすることが、最も難しかったところだったそう。そして、人がたくさんいて賑やかな場所に慣れさせることも、本当に大変だったところだと思います。衆目を集める中、「ボールを拾って(pick the ball)」「離して(let it go)」「待て(stay)」「来い(come)」っていう4つのコマンドに従えるなんて、本当にすごいよね。ボールだよ!たいていの犬は、ボールを離すのは、ためらっちゃうよ!

ブラジルでは家のない犬たちがたくさんいるそうで、ベッカートさんの働く施設にはおおよそ1200匹の犬が保護されているのだそう。この取り組みが、同国における犬たちの状況に目を向けてもらえるきっかけになればと強く願っていると、ベッカートさんは語っています。

◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] tennis.com – Shelter dogs take center stage at Brazil Open
[2] Shelter Dogs Take Center Stage at Brazil Tennis Open – The New York Times

Featured image from Street dogs retrieve balls during tennis tournament / YouTube

犬はもちろんボールが友達〜ワンコの参加でリフティングパスはもっと続けられる! | the WOOF

この犬、きっとブラジル生まれ…。 そう思ってしまうほど、マズルで華麗にボールをさばくワンコがビーチサイドで目撃されました。 自分にボールがパスされると、ポーンとパスを他メンバーに返してあげます。パスが回ってくるまで、自分のポジションで待機しているところが偉い。

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