世界で活躍するワンコにスポットを当てる【いぬ探訪】。本日は、孤児となった動物の代理親として教育活動に従事する”イクケン”ブレイクリーにスポットを当てます。
動物園で育児をする犬
オハイオ州にあるシンシナティ動物園(Cincinnati Zoo & Botanical Garden)。ここにある”保育所”で代理親として働いているのは、オーストラリアン・シェパードのブレイクリー(Blakely、2歳)です。早くに親を失った動物たちの親となり、人間には教えることができない”動物して生き抜くイロハ”を教えるという仕事に従事しています。
出産後は、親と仔は共に過ごすことが殆どですが、母親が亡くなる、育児を拒否するといったケースや、病気になり特別なケアが必要なケースなど、親から引き離さざるを得ないことも少なくはないそうで、こうした”親のいない”赤ちゃん動物達をケアすることも、動物園の大事なお仕事なのだといいます。
これらの”親のいない”赤ちゃんたちを育てるのが、”イクケン”であるブレイクリーのお仕事です。動物たちが将来、同じ種と共に不自由なく生活できるように、遊んだり、触れ合ったりしながら動物社会のルールを教え込むのが大事な職務なのです。
忍耐強く穏やかな元保護犬
まだ加減を知らない赤ちゃん動物たちの面倒を見るブレイクリー。時にむかっ腹を立ててしまうこともあるのでは?と思いますが、そんなことはないようです。ブレイクリーは忍耐強く穏やかに、”赤ちゃん怪獣”たちの面倒を見ているそう。
ブレイクリーの仕事ぶりについて、動物園のストラッサー氏(Dawn Strasser)は、「攻撃性を見せたり、噛み付いたりすることは一切ない」と語っています(Mental Floss)「ムカッときたら、黙って部屋を出て行くんです。親たちがそうするようにね」
元保護犬のブレイクリー。この仕事に就いた時、彼はたったの8か月齢でした。彼の穏やかな性格に惹かれた動物園の担当者が、保育所で働く犬として即時採用を決めたのだそうです。基本のトレーニングを受けた後、サバンナというチータの担当になったのが初めての仕事。彼はこの重要な職務を全うし、サバンナを健康で幸せな大人チータに育て上げました。
動物と共に育つことはとても重要
食事を与え、健康に気を配り、愛情を注ぐことは、人間にもできること。しかし、動物がするような遊びや、動物社会の規範を”動物語”を使って教えることは、人間たちには不可能なことなのです。同じように犬だって、生まれてからの数ヶ月を親元で兄弟犬たちと一緒に過ごす方が良いって言われてます。あんまり早く引き離しちゃ、ダメなんですよ。
あ、話が逸れちゃいました。ブレイクリーの子育てに話を戻します。新しい仔が保育所に来たら、その仔たちはまずブレイクリーの身体によじ登るのだそう。これは、動物たちの多くがお母さんにすることで、よじ登ることで生き抜くために必要な筋肉を鍛えるのです。このほか、食事のルールを教わったり、身体を寄せ合って舐めたり噛み付いたりして加減を覚えたり、おもちゃを使って引っ張りっこ遊びをしたりと、たくさんのことを教わります。これらはすべて、赤ちゃん動物達が同じ種の動物たちと上手く付き合っていけるようにするために、そして人間に近い動物園という場所で生きていくために必要な”学び”なのだそうです。
ブレイクリーが担当した動物は、チータ、スカンク、キツネ、ワラビー、イノシシなど様々。最近、育児プログラムを卒業したオセロット(ネコ科の肉食獣)のサントス(Santos)は、動物園が行う”ネコ科大使(CAT AMBASSADOR PROGRAM)にも選ばれました。すごいですね〜!
とっても優秀で忍耐強い、最高の”イクケン”であるブレイクリー。良い仕事をする秘訣は、オフの時間に同僚の職員さんとする長いお散歩にあるようです。自分の遊びの時間も大事にするブレイクリーは、オンとオフの切り替えが上手な現代的お仕事犬なのですね。ライチも見習いたいと思います!
★シンシナティ動物園の情報はこちらから↓
– The Cincinnati Zoo & Botanical Garden
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Screen capture from This Dog Raises Baby Cheetahs (And Wallabies and Ocelots) / YouTube
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