皆さんこんにちは。僕、WOOFOO天国出張所勤務のパグ犬、ぐりです。夏、楽しんでいますか?
お祭り、花火、かき氷。地上の飼い主だったNさんはビールばっかり飲んでいて、ちゃんと食べずに夏バテになるというどうしようもない夏が多かったけれど、最近は年齢も考えて(?!)ちゃんとご飯を食べるようにしているんだって。皆さんも夏バテにならないよう、お気を付けください!
全編白黒画像のストップモーション・アニメ
さて今日は、DVDをご紹介しようと思います。『フランケンウィニー』(ティム・バートン監督 2012年 ディズニーピクチャーズ配信)は、ストップモーション・アニメ映画。スパーキーという犬と、ヴィクターとうい少年が主人公です。全編白黒で、レトロな雰囲気を醸し出している、なんとも不思議な作品でした。
物語の舞台はニューオランダという町。学校に通うヴィクター少年は、愛犬スパーキーを大事な友として毎日過ごしています。科学が好きだけれど、運動はちょっと苦手。でもヴィクターのお父さんは、彼に運動もしてほしいと願っているのでした。
ある日、そんなお父さんの思惑からヴィクターは野球の試合に出場することに。いやいやながら参加しましたが、なんと奇跡的にヒットを打つのです!でも、それがきっかけでスパーキーを失ってしまいます。
科学実験で愛犬に命を
最愛のパートナーを亡くしたヴィクターは茫然自失の毎日を送ります。ですが、ある時転勤してきた科学の先生が、授業で興味深い話をしました。その話をきっかけに、ヴィクターは自宅の屋根裏部屋である日の深夜、実験を行います。そう、スパーキーを生き返らせる実験です。
まさか、そんなことで死んだ生き物を生き返らせることができるのか?と、僕も思ったんだけれども、生き返ります。スパーキーはよみがえり、ふたたびヴィクターと暮らし始めるのです。
喜びもつかの間、生き返らせたスパーキーのことを他の人には知られてはいけないと、ヴィクターはひた隠しにします。でも相手は犬。うまく隠し通すことができず、あるクラスメイトの男子がこの事実をかぎつけてしまうのです。そして、ヴィクターを脅すのです。
科学実験のコンテストに応募する締め切り日が迫る中、クラスメイトはより目立つ、斬新な実験のアイデアを探していました。そんな中、ヴィクターの秘密を知ったクラスメイトが生物の蘇生術を他の男子に脅されてつい教えてしまいます。そして、自分の過去に飼っていたペットを墓地から掘り返し、それぞれが蘇生実験を試みた結果…
ウィキペディアによると、この映画は「ストップモーション・アニメによるファンタジー・ホラー映画」だそう。確かにホラーです。タイトルからもわかる通り、テーマは死者をよみがえらせる、ということ。白黒映像で、登場人物たちもどこかちょっとホラーな雰囲気をまとっていて(目が異様に大きくて、体格もそれぞれちょっとぶきみ)、子どもには怖い映画かも。どちらかというと大人向けと言えそうです。
科学教師のメッセージ
ぶきみですが、メッセージ性は高い。一番印象的だったのは、学校に転勤してきた科学教師が、子どもたちに悪い影響を及ぼしているという保護者からの苦情により退職を余儀なくされ、学校を去る日。ヴィクターが先生と言葉を交わすのですが、そのときに先生は、科学実験に必要なある大事なものについて話します。そうか、それがあったからこそ、スパーキーをよみがえらせることができたのかと、納得できるのです。
昨年3月に僕を天国に送ったNさんは、この映画を観ながら「私もぐりに生き返ってほしいと切実に思ったよ」とつぶやいていました。でもそれはできないこと。というかしてはいけないことなのかもしれないね。愛する家族を失った人たちは、みんなそう思うのかもしれないし、犬たちだって、もう一度飼い主さんたちに会いたいと思っているけれど、やっぱり超えてはいけない一線があるような気もします。でも、アニメの世界はその一線を越えさせてくれる体験を、僕たちにさせてくれるんだ。だから観たくなるんだと思います。
監督のティム・バートンは、1984年にこのアニメの原案となるショートフィルムを実写で撮っています。ストーリーの大筋は同じ。でも当時まだ駆け出しだった監督のこの作品はなかなか上映の機会に恵まれなかったみたい。そして2000年代に入り、満を持してストップモーションで作品をよみがえらせたんだね。僕はまだ、84年の作品を見ていないけれど、実写版もぜひ見たいと思います。
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screen captures fromFrankenweenie Featurette (2012) – Tim Burton Animated Movie HD – YouTube