皆さんこんにちは！ はっくしょん！ い、いかん、鼻水が…。スギ花粉はまだもう少し飛ぶみたいで…。犬にも花粉症あるのかな？ 僕は花粉が飛んでいなくても、地上ではよくクシャミをして、びよーんて鼻水飛ばしてた(笑)。あ、申し遅れました、読書犬・パグのぐりです。3年ほど前からこちら、WOOFOO天国出張所に来ています。今回も楽しい本を見つけたので、ご紹介しますね。
柴犬の素朴な絵
『犬がうまれる』（雲がうまれる著 ワニ・ブックス 2018年）は、柴犬さんを描いた楽しい本です。ストーリーがあるのではなく、1ページ完結のイラスト集。短い文章も添えられています。どれもくすっと笑えて楽しい絵なのです。著者の雲がうまれるさんは、普段ツイッターで犬のイラストを発信している方だそうです。
さて、この本のおすすめポイントその1．まず、パグである僕からはこのページをイチ押しさせてください。
パグ子、おでこめいろみたいだね。あ、なんかのってきた！（p63）
1匹のパグさんと対面しながら、迷路を描く柴犬くん。柴犬はもちろん、パグもすごーく可愛く描いてあって、僕、うれしくなっちゃった。そういえば地上にいたときの飼い主のNさんも「ぐりのおでこはかわいいね～。しわがいっぱいあるね～」って言ってくれてたな。パグ好きな人にとっては、このしわしわも愛すべきものなんだなあって思ってうれしかった。
「好き」の気持ちがダイレクトに
おすすめポイントその２犬好きのすべての方の心の言葉を代弁してくれているこちら。
つたえたいことが もう だいすきばっかり。（p59）
うれしいでないの。犬のみなさん。そしてこの一文の上に描かれた絵がまたいいんだなあ。あったかくて、そしてどこかちょっと切なくて。実物を見てみてね。
おすすめポイントその３これは、1枚完結の絵ではなく、いくつかの絵が集合しているページなのですが、すっごく楽しいの。題して「音楽記号のねごこちを検証してみた、犬で」。音楽の楽譜って、いろんな記号が書かれているよね？ 音符はもちろん、休符、フェルマータ、トリル、etc…そんな音楽記号を、時にベッドに、時に布団に見立てて、犬を寝かせてしまうという超斬新なイラスト。特に笑えたのが、フェルマータ（p24）。人間でもおもわずやってしまいそうな感じなのです。
犬の毛になって、潜入捜査!?
なんで僕、雲がうまれるさんのイラストにひきつけられるんだろうなあと思ったら、実は以前、こちらのコーナーでご紹介した『犬声人語』のイラストを担当されていたのも雲がうまれるさんでした。素朴なタッチながら、カーブが可愛くて、そして色鉛筆（かな？）で塗られた色がきれいなのです。なんというか、白バックによく合うのね。
絵ももちろんですが、「はじめに」と「あとがき」も印象的でした。雲がうまれるさんはこう書いています。
もしですよ、ゲームでアバターを操るみたいに、何か小さいものに意識を転送できるなら、犬のそばで潜入取材してみたい。どんな姿になってどんなふうに潜むのがいいのかを、技術が開発されるその日のために、むふふっと考えていたりするのです。（中略）
これは今のところ（妄想であることをのぞけば）最善の方法だと思うのですが、犬の抜け毛になるというのはどうですか？（p２）
すごい発想！僕たちの毛になる!?でも、雲がうまれるさんは、それが一番犬たちの邪魔になることなく、彼らの生活を観察できるベストな方法だと。そしてあとがきにの最後に、毛になってどんなことが起こるか、が書かれているのですが、そこを読んで、地上のNさんは泣きそうになっていました。「私も、ぐりが天国に行っちゃってから、家におちていたぐりの毛を見ては泣いてた」って。
くすっと笑えて、しんみりできるたくさんのイラストと短文。そして著者が真の犬好きさんなんだろうなと思わせられる「はじめに」と「あとがき」。隅からすみまでおすすめの一冊です。
ワニブックス
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トップに使用した画像はワニブックスさんからご提供いただきました！ありがとうございました。
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