バーベキューに彩りを与える、甘くて美味しいトウモロコシ。消化しにくいので、柔らかく茹でて小さく刻んで与えましょう。甘みがあるため犬は喜びますが、与えすぎには注意が必要です。
今日はトウモロコシ&様々なコーンのお話です。デントコーン、ポップコーン🍿、トウモロコシ🌽の3つを解説します。
デントコーン:ドッグフードの原料
世界三大穀物の一つであるトウモロコシは、人間の食料の他、家畜の飼料や油などの原料として使用されます。総生産量の70%強はペットフードを含む家畜用飼料に、30%弱が食用および工業用として使用されます。ペットフードの多くはデントコーン種が使われます。
ペットフードの中のトウモロコシは栄養価が乏しく単にカサ増し用として使用されるなどと言われることもありますが、Purina社はWeb上でこれを否定。タンパク質、炭水化物、リノール酸、抗酸化物質の優れた供給源でありバランス栄養食の源であるとしています[1]。
ポップコーン〜映画を見るときのあれ
ポップコーンもトウモロコシの品種の一つ(爆裂種)です。繊維、炭水化物が豊富でエネルギーの供給源になります。
塩やバター、その他の味付けがされたポップコーンを犬と分け合うのはNGですが、自然のままのポップコーンならシェアしてもOKです。ただしほんの少しだけに留めましょう。また、弾けていないコーンを間違って食べさせないよう注意をしましょう。歯の間に挟まって口腔内のトラブルの原因になることがあります。
トウモロコシ〜アレルギーのない犬には美味しいオヤツ
・優れたエネルギー源
トウモロコシには毒性がなく、一般的には犬に与えても問題はありません。炭水化物含量が高く優れたエネルギー源になるほか、必須脂肪酸やタンパク質、天然抗酸化物質も含まれています。
・ただしアレルギーの原因になることも
敏感な犬は、トウモロコシにアレルギー反応として、じんましんや皮膚の赤みやかゆみを引き起こすことがあります。犬のアレルギー原因としてはそれほど一般的ではなく、反応したのは2%程度という調査結果もありますが、反応をみせる犬も確かに存在します。
・茹でて粒を細かく切って与える
しっかりと茹でたものを与えましょう。必ず粒を掻き落として、細かくみじん切りにして消化しやすくして与えます。
・芯のまま与えるのは絶対NG
犬はトウモロコシの芯を消化できません。飲み込むと消化管のどこかに詰まり、腸閉塞を起こします。ほとんどの場合、外科的処置が必要になります。
芯を飲み込んでしまった犬は、脱水、嗜眠(刺激を与えないと起きない)、活動の低下、嘔吐の繰り返し、食欲不振、下痢を起こします。(特にバーベキューのときに)これらの症状に気づいたら、すぐに動物病院に駆け込みましょう。
◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] Can Dogs Eat Corn? – American Kennel Club
[2] Why is corn good for my dog? – Purina®