ゴールデン・レトリバーは、イギリス原産の大型犬。元来はハンターが撃ち落とした獲物を持ちかえる(retrieve)役割を担う犬で、とにかくお持ち帰りが得意です。
ゴールデンに限らずレトリバーと名がつく犬種は、持ちかえり仕事に熟達しています。ラブラドールやゴールデン、チェサピークベイやノヴァ・スコシア・ダック・トーリングなんかも、最後に「レトリバー」がつくお持ち帰りが得意な犬です。
「いやいや、レトリバーじゃなくっても、犬って持ってこいが得意だよ」という声が聞こえてきそうですが、レトリバーの持ちかえるために選択的にブリーディングされてきた犬ですから、やはりちょっと特別です。彼らは、獲物がどこに落ちたか正確に把握できる認知力と記憶力、ハンターの指示に従うことができる従順さの他に、獲物を傷つけずに運ぶことができる”Soft mouth(柔らかい口)”を持っています。
”柔らかい口”とは、獲物を傷つけずに咥えて運ぶスキルのこと。レトリバーはこの”柔らかい口”をもつ犬として知られています。強く噛んでしまう”Hard mouth(硬い口)”の犬だと、肉を傷つけてしまうため、食糧を持ちかえる意味ではプロとしては失格なのです。レトリバーに分類される犬は、柔らかく咥えるという行動を学習により学びますが、この背景には遺伝的傾向もあるのではないかと言われています。
レトリバーたちの”柔らかい口”は、どのくらい優しくものを咥えることができるのでしょうか。ゴールデンの飼い主の中には、卵を咥えさせるチャレンジに成功する人もいます。
my aunt read online that a golden retriever’s mouth is so gentle they can hold an egg in their mouth without cracking it so she tried it on her dog and well pic.twitter.com/6SDyUI3v4j
— elizabeth gillies fan account (@Iaurdreyfuss) 2018年2月4日
卵を割らずに咥えるというのは、どんな犬でもできるものではありません。すごいスキルではあるのですが、これらの動画が話題になると「動物虐待ではないか」と言われることがあるのです。卵を割ることがないほどソフトに、柔らかく咥えるためには、「噛んだら獲物に怪我をさせてしまう」ということを教えるなければならないのですが、一部に電気ショック首輪やダミーの釘のようなものを使用する危険な方法もあることから、これを懸念する声が上がるのです。
もちろん、うまくできたら報酬を与えるという方法など、安全な方法は複数あり、動画の飼い主さんはそうした方法を使って犬に柔らかく咥える方法を教えたそうです。
それにしてもすごいなぁ。卵ですよ卵。咥えて歩く間に、口が閉じちゃいそうですよね。
なお、”柔らかい口”の持ち主としてレトリバーのみを挙げましたが、コッカー・スパニエルやセッター、そしてプードルも”柔らかい口”を持っているという説もあります。
驚きのスゴ技ではあるのですが、口に入っちゃうくらいの大きさのものは、そのまま飲み込んじゃう危険がありますから、安易に真似はしないようにね。
h/t to Gentle dog holds egg in its mouth without breaking it | Daily Mail Online
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教育熱心な兄ゴールデン、弟に泥パックの仕方を教える | the WOOF イヌメディア
クーパーとチャーリィは、あまり年の離れていないゴールデン・レトリバー兄弟です。 今ではふたりとも同じように大きくなりましたが、かつてはチャーリィの方が小さくて、いろんなことを教えてあげていました。