レモンは、犬が少量を食べても問題のない食べ物です。しかし、大量に口にすると、吐き気や嘔吐、下痢などの不快な症状に苦しむこともあります。
犬がレモンを食べたらどうなるの?
レモンは、犬が大量に食べない限りは、危険な食べ物ではありません[1]。
ASPCAは、レモンに含まれるソラレンが犬、猫、馬に有毒だと警告しています。しかし、毒性はなく強い酸性が悪影響を及ぼすとする意見もあります。この場合、過剰な量を摂取した場合の症状は胃腸のトラブルで、毒性が問題になる訳ではないと説明されます。
犬も人間と同じく、味覚を舌にある味蕾で受容し脳で味を感じます。犬では、砂糖に反応する味蕾の数が一番多く、次に酸味に対する味蕾の数が多いのです。このため、犬によっては酸味を好むコもいますが、レモンなどの酸味が強すぎるものは通常はあまり好まれません。
もし、何らかの理由で大量に摂取すると、胃がひっくり返った状態になり、嘔吐や下痢、衰弱の原因になります。皮をそのまま飲み込むと、消化できないばかりか胃腸管の閉塞を引き起こす恐れもあります。
あったはずのレモンがなくなっていたら、犬の様子を観察し、吐き気を催していないかを確認します。唇をわななかせたり、嚥下準備をしている様子がみられたら、レモンはお腹の中にある可能性があります。
レモンを食べるメリットは特にない
犬が少々レモンを食べても大きな問題は起こりませんが、健康上のメリットもありません。
レモンといえばビタミンC。レモンをキュッと絞ってビタミンCを補給すると良いのでは…と思うかもしれませんが、ヒトやサルなどを除く多くの哺乳動物はビタミンCを体内で合成することができるので影響はありません。老化などの理由でビタミンCを補給する必要がある場合もありますが、胃腸を刺激する恐れのあるレモンを食べさせるより、他の方法を選択した方が良いでしょう。
犬のレモン反応を面白がるのはNG
2013年ごろ、レモンやライムを食べた犬の反応を面白がる動画がYouTube上に登場しました。これらについて各国の動物虐待防止協会(ASPCA、RSPCAなど)は、「レモンやライムなどのシトラス系果実は、犬に嘔吐や下痢をもたらす」として動物の健康と福祉を脅かすような流行には乗らないよう声明を出しました。危険ではないにしても、酸味への感受性が強い犬にレモンをそのまま与えることは、控えた方が良さそうです。
Featured image credit Jörg Schubert / Flickr
みかん・オレンジ〜安全だが犬に健康上のメリットは特にない果物 | the WOOF イヌメディア
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