あぁ、また誰か騙されちゃったの!?と思ったら、単に勘違いしちゃっただけというお話。農業を営む男性が野良犬を引き取って育て始めたら、絶滅が危惧されている熊だと判明したというお話です。中国のニュースです。
※ トップの画像はクマのヌイグルミのように可愛いジャーマン・シェパードの子犬。クンミング・ウルフドッグではありませんし、本文の内容とは一ミリたりとも関係はありません。
育ててみたらクマだった
Farmer raises adorable stray dog – turns out to be endangered BEAR. https://t.co/UJFfNX6EgI pic.twitter.com/cKI9H1NNj8
— Report UK (@ReportUK) 2016年5月5日
雲南省に住むこの男性は、やせ細った犬を見てかわいそうに思い、引き取って育て始めました。しかし、何週間かが経過するにつれ、彼は何かがおかしいと気づきます。雲南省あたりではおなじみのクンミング・ウルフドッグだと思って育てはじめた仔は、イヌらしからぬ容貌と、イヌらしからぬ食欲をみせ始めたのです。
焦った男性は、地域の野生動物保護局に連絡。当局はすぐに、このイヌが実はツキノワグマ(Asian black bear)であると確認しました。近くの森にいた熊が母親から離れ、人間のいる村までたどり着いたのであろうこの子グマは、彼に保護されていなければ殺されたか秘密裏に飼育されていたであろうと当局は語っています。ツキノワグマは毛皮だけでなく、漢方薬としての熊胆や珍味となる熊の手などが高い値で取引されており、捕獲すれば良い稼ぎになるからです。
子グマは一旦はシェルターで飼育され、自然環境で生きていけるほどに成長した暁には、森に戻される計画だそうです。
クンミング・ウルフドッグとは
ところで気になるのが、クンミング・ウルフドッグという聞きなれない犬種と、その子犬は熊に見えるのか?という点です。
クンミング・ウルフドッグとは、中国原産の軍用・警察用のために作出されたウルフドッグ。最近では軍や警察のサポート用途だけでなく、家庭犬として飼われることも多くなってきているようです。作出データは国家機密として扱われている[1]らしく、詳細はあまり知られていません。中型でスピッツタイプに分類される種類の犬で、ジャーマン・シェパードによく似ていると言われます。外貌だけでなく性質もジャーマン・シェパードに似ており、自信に満ちて賢く、学ぶのが大好きだということです。
ジャーマン・シェパードに似ているなら、クンミング・ウルフドッグだって熊には見えないだろうなぁ…と思っていたら、以前にも”飼っていた愛犬に衝撃の事実 成長に伴い異変が生じ熊だと判明”と似たような事案がありました。こちらは2年飼育したというからビックリです。これは、間違える方が悪いだろう!と言いたくもなります。
一般的に熊に見えるかどうかでなく、その人の中の熊のイメージに合致するか否かがポイントである…ということなのかもしれませんね。
◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] クンミング・ウルフドッグ – Wikipedia
[2] Kunming wolfdog – Wikipedia, the free encyclopedia
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