the WOOF専属ライター犬、ライチがお届けする世界の犬ニュース。今日はイギリスから、オシッコ用の茂みを物色するうちに崖から転落してしまったスタッフォードシャー・ブル・テリアのお話です。
ボリスはスコットランドに住む元保護犬のスタッフォードシャー・ブル・テリア。飼い主のワトソンさんとお散歩に出たボリスはいつものように尿意を覚え、いつものように”適切な茂み”を探します。ただこの日の”適切な茂み”は、いつもの場所にはなかったようで、ボリスは散歩コースから離れてしまいます。
そしてボリスは姿を消してしまいました。
なかなか戻って来ないボリスを心配し、飼い主のワトソンさんは捜索を開始します。声を限りにボリスの名前を呼びますが、犬は姿を現しません。ようやく発見されたのは、8メートルほど下の崖の中腹でした。ワトソンさんらは「じっとしていて!」と声をかけますが、何と言っても不安定な崖の中腹。ピクリと動いた足場を失い、ボリスはさらに23メートルほど下に落ちてしまいました。
20kgのボリスは、衝撃のため気絶。すぐにアバディーン(スコットランド北東部にある都市)の動物病院に搬送されました。
痛みに苦しむボリスの様子に、最悪の状況を想定していた獣医師とワトソンさん。しかし驚いたことに、お腹と尻尾の打撲以外の外傷はなく、骨も一本も折れていなかったそうです。
翌日には自分の脚で歩けるようになっていたボリス。病院で過ごしたのはたったの一晩でした。
ボリスが落下したのは、岩と岩との隙間の砂浜でした。一歩間違えば最悪の事態になっていたといいます。いつもの散歩道のいつもの茂みをトイレにしていたボリスですが、草の生育が順調で、崖ぎりぎりのところまで広がっていたことが目測誤りの原因だったようです。
ボリスが命をつなぐ奇跡を起こしたのは、今回で2回目です。かつて保護施設にいた彼は、前の飼い主から飼育放棄されていたところを救われた奇跡のワンコだったのです。
現在のボリスは、睡眠時間が長めで今も痛み止めを服用していることを除けば、普段と大きく変わることはないそうです。ワトソンさんは「崖の方に近づくことは当面はないってことだけは言える」とコメントしています。
好みの場所でオシッコしたい気持ちは、イヌならばよくわかるよね。草木が元気に育つ季節は、足場がどうなっているのかわかりづらいから、気をつけなくちゃいけないなぁと思いました。難しいけれど。
h/t to Miracle dog survives 100ft cliff drop at Muchalls | Daily Mail Online
【イヌお手柄!】27日間を井戸の底で過ごした犬、同胞に救われる | the WOOF イヌメディア
「犬は最良の友」というのは人間だけに当てはまることではありません。犬にとっても、犬は最良の友。命の危機に瀕した犬を救ったのは、やはりイヌでした。