両性具有のジャック・ラッセル、手術を受けてメス犬に(スコットランド)

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性分化疾患のジャック・ラッセル・テリアが、手術により解剖学的にメスとなり、健康を取り戻しました。


男性仮性半陰陽と診断されたのは、スコットランドに住むモリー。2015年11月にフィンレイ夫妻に迎えられた時は、生まれたばかりのメス犬だと考えられていました。

しかしモリーは成長するにつれ、排尿時に脚を上げたり、ペニスがあるべき場所を擦り付けるなど、オスのような行動をするようになります。心配したフィンレイ夫妻は、獣医師に検査を願い出ました。

スキャンやX線撮影などを行なった結果、アラン獣医師はモリーが非常に稀な性分化疾患であることを突き止めます。モリーには降下していない睾丸と退化したペニスを持つ女性器があることがわかったのです。「インターセックスという表現を使う人もいるし、両性具有という言い方もある。ただ(彼女の状態を正しく表現するのは)男性仮性半陰陽だ」

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image by BBC

男性仮性半陰陽(male pseudohermaphrodite)について、家庭医学館は「両側の性腺(せいせん)が精巣(せいそう)(睾丸(こうがん))であるのに、内生殖器や外生殖器に女性の性器をもつ先天異常」と説明しています。犬については非常に稀な疾患で、文献での発表は15件ほどしかないそうです。前出のアラン獣医師は「この仕事をして15年だが、モリーの他には見たことがない」とコメントしていました。

検査から6ヶ月後の2016年5月、彼女は手術を受けることとなりました。モリーは成長し、オスのような行動を見せるようになっていましたが、身体の構造はそのような行動ができるようにはできておらず、手術なしでは状況が悪化することがわかってきたからです。手術によって彼女は、退化したペニスを取り除き、鼠蹊部に排尿のための開口部が作られました。

出血の問題が少々ありましたが、数日後には退院することができたモリー。手術から1年、彼女は排尿時の痛みもなくなり、元気で幸せに暮らしているそうです。ただ現在も、排尿時には脚を上げることあるのだとか。

h/t to Molly the ‘rare’ hermaphrodite dog – BBC News

Featured image credit Vet Times

【イヌニュース】肌トラブルで診察を受けたパグ、両性具有であると判明(英国) | the WOOF イヌメディア

the WOOF専属ライター犬、ライチがお届けする世界の犬ニュース。今日は、お肌のコンディション不良で病院を訪れた女のコ犬が、男のコでもあったことがわかったという内容です。

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