みかん・オレンジ〜安全だが犬に健康上のメリットは特にない果物

食・フード
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みかんもオレンジも、皮を向いて適量を食べる限りにおいては、犬にも安全な食べ物です。ただし、犬は通常ビタミンC補給を必要としないので、健康上の大きな利点はありません。

与えすぎると胃のう不調を引き起こすこともあるので、ほんのちょっとの量を楽しむ程度にあげましょう。

みかん・オレンジに含まれる栄養素


image by Tyler Shaw / unsplash

甘みと酸味を併せ持つみかんやオレンジは、好き嫌いの分かれる果物です。安全性の面からいえば、健康で食事制限のない犬なら、適量のみかんを食べさせることに問題はありません。

みかんやオレンジはその他の果物類と同じように80%超が水分です。ビタミン(A、B群、C、E)や繊維質が多く含まれています。少量であれば、天然の甘さを楽しめる健康的なオヤツと言えるでしょう。

みかんには、ビタミンCが多く含まれています。みかんMサイズ2個を食べれば、成人の1日あたりのビタミン所要量(50mg)を満たすことができるほど豊富です。飼い主にとっては健康メリットの多い果物といえるでしょう。

しかし、犬や猫は人とは異なり、ビタミンCを自分で産出できます。健康でバランスの取れた食事を与えられている犬であれば、ビタミンCを意識して摂取することやサプリメントで補充することからは、健康上の利点は得られません。

一方、ストレス状態にある犬や病気の犬はビタミンCの必要量が大きく増大することがあり、その場合は追加摂取が効果を発揮することもあります。ただし、治療目的でのビタミンC投与は、獣医師のもとで慎重に行うべきものです。「みかんを与える」という解決方法は、全くオススメはできません。

栄養や健康という観点からみれば、みかんやオレンジを利点はほとんどありません。そうであっても、「一緒に食べることを楽しむ」という良い点は残されています。

どのくらいの量を、どのように与えればいいの?

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image by Alyson Worker / Flickr

みかんやオレンジを食べさせるのであれば、はじめはほんの少量から。1日に1房(皮を剥いたときの複数の袋に含まれた果肉の1つ)を与えてみて、どのように反応するかを確かめましょう。問題が起きなければ、時間をかけて少しずつ増やしていくことは可能です。小型犬なら1/3程度、大型犬なら1個を限度にしましょう。

オヤツを与える時のゴールデンルールは、1日の食事量の10%程度に留めることです。

皮を剥いて、薄皮も剥いて与えましょう。薄皮や白いすじにも栄養が含まれていますが、犬はこれらの消化ができません。身体の調子を崩す原因になります。

注意すべきはどんなこと?


image by erin / Flickr

みかんやオレンジは安心な果物ですが、すべての犬がすべての食材に同じように反応するわけではありません。愛犬のみかん類への耐性を確認しつつ、ゆっくり与えましょう。

そして糖分が多いことにも注意です。天然の糖は身体に悪さはしませんが、肥満の犬にとってはさらなる体重増加の一因になります。

また、糖尿病もちの犬は、血糖値に影響を与える可能性があるため、みかんやオレンジは避けた方が良いでしょう。

外皮は必ず剥いてから与えましょう。外皮にはビタミンCだけでなく、より濃縮されたビタミンやミネラルも含まれていますが、犬の消化器は外皮を消化することができません。また種も必ず取り除きましょう。

市販のオレンジジュースは与えないでください。前述のとおり、健康な犬にビタミンCの補充は必要ありません。また、市販のオレンジジュースには、大量の糖分や添加剤なども含まれています。

Featured image credit Edward Leung / Flickr

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