「犬は人間の良きパートナー」と言う言葉を良く耳にします。犬たちが飼い主さんと過ごしているときの人間と犬の表情をみると、ほんと、そうだよね!と納得しちゃいますよね。
でも、人間の良きパートナーの称号は、犬だけに与えてよいのでしょうか?
今日は、絆ができるのは犬だけじゃないよ、というお話をご紹介します。
※ 野生のキツネに出くわすことがあっても、絶対に触ってはいけません。キツネに限らず野生動物は、エキノコックスなど危険な感染症を媒介するおそれがあります。ご参考:キツネとエキノコックス
きっちり訓練を受けたキツネさん
イギリスに、人間や犬たちと仲良く暮らしているキツネがいるそうです。
キツネの名前はトッド(Todd)。トッドは生後4ヶ月の時に現在の飼い主であるエマ・デサリバさん(Emma D’Sylva)に引き取られ、育てられてきました。トッドの元の飼い主が、面倒を見なくなってしまったためです。
エマさんは、動物と交流するプログラムなどを運営する”Creature Class Animal Encounters“の運営者の一人です。この団体は、訓練を受けた動物と子供やお年寄りが交流できるプログラムを提供しているということで、トッドもこうした活動に参加しています。
今はできるコのトッドですが、訓練を開始したころは大変だったようです。担当した訓練士は「とても犬に似ているけど、トッドのほうがヤンチャです。訓練を開始したばかりの頃は、私のことを寄せ付けず噛もうとしたんですよ。手間のかかる子でした」と振り返ります。
ワンコと一緒のことをするのが好き
Posted by Creature Class Animal Encounters on 2015年3月26日
はじめは、手のかかるコだったトッド。でも今は、エマさんの飼い犬「スカイ」と「オークレー」と一緒にお散歩したり、同じ場所で寝たりしているそうです。エマさんによれば、「彼は自分のことを犬だと思っているようです。犬たちがやることを何でもやりたがるんですよ」とのこと。
でも、同じ様に出来ないこともあります。それは、他の2匹のように、リードなしでお散歩するということ。トッドは耳が聞こえないため、リードなしだと呼び戻すことが困難なのだそうです。
でも、それを除けばまるで犬!私たちが「犬らしい」と思うような行動もするのだとか「トッドはとっても遊び好きなんです。走る時なんか本当の犬の様にしっぽも振るし、私がおやつを上げる時も寝そべってお腹を撫でさせてくれるんですよ」というから、驚きです。
写真やビデオを見れば、トッドの豊かな表情に目を奪われてしまうはず。キツネだということがわからないほどに、「犬らしい」表情をしていると思いませんか?特にエマと一緒に写っている写真では、非常にリラックスして笑顔がこぼれています(Facebookの写真もみてね)。
ちなみに、エマさんとトッドが住む英国では、キツネをペットとして販売することや飼育することに法的な問題はないということです。ただし飼育者は、動物福祉法(the Animal Welfare Act 2006)を遵守する必要とのことですし、社会化や服従訓練も必要でしょう。
トッドの様子をみていると、「良きパートナー」になるのは犬だけじゃないことがわかります。まぁもちろん、人間同士と同じく良い関係を築くのには大変な努力が必要なのですが。
h/t to VIDEO: Stanfield animal lover keeps a fox called Todd as a pet | Stoke Sentinel , 翻訳:Yoko Suto-Murphy