「英国の飼い犬が’肥満危機’にさらされていること、イヌの行動問題が多発していることは、飼い主の無知のせい」として、獣医療のチャリティ団体PDCA(People’s Dispensary for Sick Animals)は飼い主に対して警告を発しています。
PDSAは、英国のペットの福祉状況を把握するため、2014 PDSA Animal Welfare (PAW) reportを発表しました。これは、大手世論調査会社YouGovに委託し、イヌ、ネコ、ウサギの飼い主、獣医、獣医療看護師など21,040人を対象に調査を行ったものです。
それによると、一部の飼い主はペットに食事の残り物、ポテトチップス、ケーキ、ビールなどのアルコールを与えていることが分かりました。それによって太りすぎ、肥満が危険水域を超え、糖尿病、心臓病、関節炎で死亡するケースが急増しています。
さらに、約240万匹が家の外でリードなしで運動する機会がなく、そのうちの約25万匹は全く散歩に連れて行ってもらえない状態だというのです。
PDSAはまた、ポテトチップのようなジャンクフードで育てられているペットは、肥満問題だけでなく、攻撃性も増しているという見解も発表しました。推定では、イヌの攻撃的な行動を原因とする事故が、週に25万件発生していると見られます。獣医の半数以上が、他のイヌへの攻撃が増えていることを指摘しています。
PDSAは、このような風潮の原因はすべて飼い主にあると主張。「飼っているイヌのニーズを全く分かっていない飼い主が多い。3匹に1匹が太り過ぎという今の状況では、5年もすれば、痩せている犬より太り過ぎているイヌの方が多くなるだろう」と警告しています。
「飼い主がドッグフードの種類や食事量を間違えて与えたり、予防接種、去勢手術を怠ることで、飼い犬は致死的な疾患に掛りやすくなる」と続け、飼い主の教育・指導が十分でないことに危機感を抱いています。
「飼い主の5人に4人が、ペットのおかげで身体的および精神的な幸福を得ていると答えているが、それなら、自分たちの健康を維持するためにも、ペットの健康には十分な関心を持ってケアしてほしい」と強調しました。
h/t to Pets becoming fat because owners have ‘lack of understanding’ on care | Daily Mail Online
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