多くの犬は雪が好き。しかし犬の中には、単なる物珍しさから雪が好きという訳ではない、”真の雪ラブ犬”がいます。寒くて雪の多い地域で生まれ育ち、雪の中で仕事をするために繁殖されてきた犬たちです。
1. サモエド(Samoyed)
雪のように真っ白な被毛が美しいサモエドは、シベリアのご出身。トナカイの牧畜や牽引き犬の犬として活躍してきました。美しいダブルコートの被毛は耐寒性が高く熱を逃さないため、むしろ雪の中にいた方が快適だと言われます。寒ければ寒いほど力を発揮するサモエドたちは、ソリ引き犬として北極および南極遠征にも参加しています。体毛の白さによって雪の中では見失いがちだとか、寒い日に家に戻りたがらないとか、抜け毛が多すぎるとか、マイナス点も多い犬ながら、穏やかな気質と”サモエド・スマイル”で、多くの人の心を掴んで離しません。
2. シベリアン・ハスキー(Siberian Husky)
みんな大好きなシベリアン・ハスキーも、ご出身はシベリアです。アジア北東の極寒の地で生まれ働き続けた彼らも、密度の高いカシミアのようなアンダーコートと、粗めのトップコートの組み合わせからなるダブルコートに守られている犬。彼らの仕事は、昔も今もそりを引くこと。1925年にはジフテリアに苦しむノーム(アラスカ州の都市)の人々のために544kmを走りきり、血清を運んだことで、アメリカ中の人々にその名を轟かせました。
3. バーニーズ・マウンテン・ドッグ(Bernese Mountain Dog)
たくましさと機敏さをバランスよく持ち合わせた大型犬、バーニーズ・マウンテン・ドッグ。スイスがご出身の彼らは、牧畜犬や山岳使役犬として活躍してきました。シルキーな長めの被毛が、彼らの身体を寒さから守ってくれます。のんびりと穏やかな性格の家庭向きの犬ですが、屋外を好む傾向があり、寒い時期でも外に出ることを厭わない人でなければ、飼育は向かないかもしれません。
4. アラスカン・マラミュート(Alaskan Malamute)
アラスカン・マラミュートはその名のとおりアラスカのご出身。北極オオカミの子孫と言われ、厚いダブルコートと大きくて丈夫な足で、そり引きの犬として活躍してきました。現在も犬ぞりレースの選手(犬)として活躍する彼らは、大きな大会では上位入賞の常連さんです。厳しい寒さの中で精力的に活動できる体力と持久力をもつ彼らは、良い家庭犬でもありますが、一方で仕事を楽しむ犬でもあります。雪が降ったら単に走るだけでなく、雪ぞりを引かせるような運動を取り入れると良いでしょう。
5. グレート・ピレニーズ(Great Pyrenees)
ピレニアン・マウンテン・ドッグという別名をもつグレート・ピレニーズは、ヨーロッパの山岳地で飼われるようになった犬。原産国はフランスです。かなり古い時代から人間と共に暮らしてきた彼らは、家畜の群れを守る番犬として活躍してきました。彼らの被毛はもちろん、冷たい気温から身体を守る厚めのダブルコートです。このため寒い時期のお散歩は大好きですが、暑い気候は比較的苦手です。雪が降ったらゆったりと、雪道散歩を楽しみたい犬たちです。
6. セント・バーナード(Saint Bernard)
実際に見かけることは少ないけれど、誰もが知っている大型犬のセント・バーナード。スイス出身のこの犬種は、ハイジに登場するヨーゼフとして有名ですし、雪に埋もれている人を発見できる犬としても有名です。元々は番犬として使われてきた犬ですが、雪の中でも人を見つける能力や、雪崩や吹雪などの危険を察知する能力が認められ、その力を伸ばすように繁殖されました。これまでにセント・バーナードに命を救われた人間は二千人超に登ると言われています。寒い環境で過ごすのを好むこの犬は、雪の中の散歩も大好きです。雪景色を眺めながらゆったりと散策するにはぴったりの相棒です。
7. ポメラニアン(Pomeranian)
スピッツの中でももっとも小型の犬、ポメラニアンは、北方のそり引き犬を祖先に持つ犬と言われています。見るからにモフモフな彼らの被毛は、柔らかくふわふわしたアンダーコートとまっすぐで粗めのオーバーコートの組み合わせで、驚くほどにリッチでフサフサ。寒い気候から彼らの身体を守っています。小型ながらも寒さに強いポメラニアンは、雪の中でも思った以上に、くつろぎ喜び楽しみます。
8. チャウチャウ(Chow chow)
中国が原産国のチャウチャウは、北方で狩猟や牧畜、牽引きや番犬など、万能犬として活躍してきた犬。羊毛のようなアンダーコートとオーバーコートを備え、寒い地域での仕事もへっちゃらです。モフっとした被毛の下には筋骨たくましい頑健な身体が隠れており、寒い時期に何時間でも外で仕事をこなすことができるのです。
Featured image credit Lenkadan / Flickr
なぜある犬は雪に興奮し、ある犬はテンションダウンするのか? | the WOOF イヌメディア
配信済み 犬の好みも犬それぞれ。「犬は喜び庭かけまわり」が当てはまる犬もいれば、いつもと違う状況に大きな戸惑いをみせる犬もいます。 なぜ犬は雪に興奮するのか?という質問に、きっと犬は「楽しいから!」と返してくれることでしょう。ここでは「なぜ楽しいと感じるのか」について考えられる理由を3つ、まとめています。 …