子犬に関する9の興味深い真実

幼犬・子犬
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丸っこくてフカフカでピカピカのお鼻をもつ子犬たちは、ただ可愛いだけではありません。ちょっとユニークな特徴をもっています。

1. 犬は短期間で成長する

犬の妊娠期間は約58日から65日(8週間〜9週間)です[1]。人間の「十月十日(とつきとおか)」と比べても、ブタ(113日)やウマ(345日)と比べても、短い期間です。新生子は誕生から2週間ほどは、母犬に完全に依存していますが、2週間を過ぎると感覚器官が急激に成長し、外界の刺激に敏感に反応しはじめます。このころには運動能力も著しく発達し、立ち上がったり、同腹の子犬と遊び始めるなど、社会的な行動の萌芽もみられるようになります。

2. 子犬はたくさん鳴くが涙はそれほど流さない

犬は産まれてすぐに「ブーブー」などの発声ができます。お腹が空いたり不満があると、鳴き声をあげるのです。

2012年に発表された論文[6]によれば、4週齢の子犬の涙の量は、成人の犬よりはるかに少ない量なのだそうです。成犬と同じくらいの量になるのは、大体10週齢の頃なのだそうです。

3. 子犬の数は、犬種によって異なる

一般的には、一度に産まれる子犬の数は犬種によって異なります。小さい犬の方が少なく、大型犬はたくさん産む傾向にあります。2011年に発表された224匹に関する出世データレビューによれば、1匹の母犬が産み落とす子犬の数は、全体平均で5.4匹、小型品種で3.5匹、超大型犬で7.1匹とのことです。

4. 早いうちの社会化は重要

犬も感受性期(社会化期や臨界期とほぼ同義)があり、生後3週齢〜10週齢ごろだと考えられています。この時期のわずかな経験であっても、のちの犬の行動や社会関係の形成に大きな影響を与えます。

犬は、3週〜10週という期間に神経機能をほぼ完成させます。環境からの情報を認識し、それに反応するだけの感覚および運動機能が発達するのです。感受性期の経験により、犬は属すべき種を決定すると言われ、猫に育てられた犬や人とばかり接してきた犬は、他の犬に恐れを抱き交流を避けるようになることも知られています[3]

ただし最近では、この時期の経験が犬の一生の全てを決めるほどに決定的ではないという認識の方が一般的で、名称も「臨界期」ではなく(あまり決定的な感じのしない)「感受性期(sensitive period)」が広く使われています。

5. 恐怖への反応は犬種によって異なる

子犬はすべて同じように成長する訳ではありません。2015年の研究[4]は、犬が「怖い」と認識する年齢や反応が、犬種によって異なることを示しました。

研究では、生後4〜5週齢の3犬種(キャバリア・キングチャールズ・スパニエル、ヨークシャー・テリア、ジャーマン・シェパード)、98匹に恐怖反応を誘発するような様々な刺激を与えたました。結果、恐怖回避行動は、ジャーマン・シェパードが最も早く(39.4 + 6.5日)、次いでヨークシャー・テリア(42.2 + 2.5日)であり、キャバリアは(55.1 + 3.1日)と有意に遅いことが確認されました。

6. 子犬時代のテスト結果から将来を予測するのは困難

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image by anjanettew / Flickr

複数の研究が、子犬時代の行動から成犬になってからの行動を予測することが困難であることを示しています。1998年に発表された論文[5]には、スウェーデンの犬の訓練センターで飼育された1235匹のジャーマン・シェパードを対象にした調査の結果がまとめられています。研究者らは450〜600日齢の子犬をテストしましたが、この結果からサービスドッグへの適性を予測することは困難であると結論づけました。2014年に発表された研究も、同様の結果を示しています。子犬時代にちょいとおバカでも、その後の成長は十分に期待できます。

7. 同じ母犬から全然似ていない犬が生まれることがある

純血種の同腹の犬は、母犬とも兄弟姉妹犬とも、非常によく似ています。これは遺伝学者が「ホモ接合性」と呼ぶ、遺伝子が似通っている状態により起こります。ただし、誕生時に全く見た目が異なることは稀にあり、世界中で3匹の”緑の子犬”が誕生しています(成長すると普通の色になる)。

ミックス犬の場合は、全く異なります。遺伝学でいう「ヘテロ接合性」という異なった対立遺伝子からなる状態になるので、母犬と全く異なる犬が生まれることがあるのです。

また、犬は一度に複数の卵子を排卵するため、同時期に複数のオス犬と性交した場合には、一緒に産まれた犬の中に父親の違う子犬がいるというケースがあります。すなわち、一緒に産まれた犬の中に、明らかに姿形が異なる子犬がいる可能性があるのです。同腹でもパパが違うという状況もあるのです(複雑だ!)。

【イヌニュース】ゴールデン・レトリバー、緑色の子犬を産む(スコットランド) | the WOOF イヌメディア

8. 一卵性双生児もいる

犬は多胎ですから、一度に多くの子犬を産むのは当たり前のことです。ですが、同じ遺伝子をもち、同じ胎盤を共有した「一卵性」となると話は大きく異なります。これまでにDNA検査によって確認された一卵性双生犬は、南アフリカで誕生したアイリッシュ・ウルフハウンドのケースが初めてです。

獣医師のKurt de Cramer氏が、2匹のオス犬が同じ胎盤を共有していることに気づき、DNA検査を受け他ところ、一卵性双生児であることを確認しました。

一卵性双生’犬’が南アフリカで誕生〜胎盤を共有した2匹、同一ゲノムを持つと確認される | the WOOF イヌメディア

9. 子犬は「赤ちゃん言葉」に強く反応する

2017年1月の調査によると、高いトーンで歌うように話しかけると、子犬の反応がよくなることを発見しました。成犬の場合はこの現象が見られませんでした。甲高い声の録音に、子犬はキャッキャと跳ね回った一方で、老犬はほとんど反応がなかったというのです。研究者らは、子犬には高い音域に反応しやすい性質が備わっているが、成長により消滅する可能性があるとしています。犬に甲高い声で話しかけてしまうのは、それなりに効果があることのようです。ただし子犬限定ね🤗

バブーでいこう!〜子犬は”赤ちゃん言葉”に強く反応する | the WOOF イヌメディア

◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] Okkens, A. C., Teunissen, J. M., Van Osch, W., Van Den Brom, W. E., Dieleman, S. J., & Kooistra, H. S. (2001). Influence of litter size and breed on the duration of gestation in dogs. Journal of reproduction and fertility. Supplement, 57, 193-197.
[2] Borge, K. S., Tønnessen, R., Nødtvedt, A., & Indrebø, A. (2011). Litter size at birth in purebred dogs—A retrospective study of 224 breeds. Theriogenology, 75(5), 911-919.
[3] 猪熊 寿, イヌの動物学 (アニマルサイエンス), 2001, 東京大学出版会
[4] Morrow, M., Ottobre, J., Ottobre, A., Neville, P., St-Pierre, N., Dreschel, N., & Pate, J. L. (2015). Breed-dependent differences in the onset of fear-related avoidance behavior in puppies. Journal of Veterinary Behavior: Clinical Applications and Research, 10(4), 286-294.
[5] Wilsson, E., & Sundgren, P. E. (1998). Behaviour test for eight-week old puppies—heritabilities of tested behaviour traits and its correspondence to later behaviour. Applied Animal Behaviour Science, 58(1), 151-162.
[6] da Silva, E. G., Sandmeyer, L. S., Gionfriddo, J. R., Montiani‐Ferreira, F., & Galera, P. D. (2013). Tear production in canine neonates–evaluation using a modified Schirmer tear test. Veterinary ophthalmology, 16(3), 175-179.

Featured image creditframsook/ shutterstock

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