「犬にもシートベルトを」という法案、州議会に提出される(アメリカ)

ニュース
この記事をシェアする

アメリカのメイン州の議員らはこのほど、移動中の車中で犬を拘束する(ベルト等で固定する)ことを求める法案を議会に提出しました。

これは、各州で実施されている現行法より厳しいもので、車両が動いている間に犬が窓から顔を出さないことをも含む内容です。安全を懸念する議員らの提案はもっともなものですが、窓から顔を出したいワンコ達からは”Noooo!!”という叫び声が聞こえてきそうです。

現在、米国各州で施行されている法令等は、ピックアップトラックやコンバーチブルなどのオープントップな車両を対象に適用されるものです。これより厳しい制限を設けているのがニュージャージー州とハワイ州で、ニュージャージー州では犬を適切に拘束しない運転手には罰金を課しており、ハワイ州では犬を膝に乗せての運転を禁じています。

今回、メイン州議会で議論されるのは、現行のものよりはるかに具体的で且つ厳しい要件を定める内容の法案です。要件には、飼い主とハンドルの間に犬がいるのはNG、フロントシートに座ってはならない、車両が動いている時に窓から顔を出しすことはNG、などが含まれています。なお、職務執行中の犬には、こうした要件は適用されないということです。

LALALABさん(@lalalab)がシェアした投稿

この厳しい内容を受け、Facebookなどには「私の犬は大きな怒りを感じている」「全てをコントロールしようとするのは止めよう」「オピオイド(社会問題となっている薬物)が生活を破壊している最中に、こんな法案で時間を無駄にするのか?」など反対の意見が多数投稿されているそうです。反対意見を表明する人の中にはメイン州のハンディ下院議員も含まれており、「私は”ペットが窓から顔を出す自由”を求めている」と地元ケーブル局のインタビューに答えています。

一方、これまでの事故事例は、移動中の車内では犬を拘束した方が安全だということを明確に示しています。犬を自由にしておくことは運転手の注意を削ぎ、車両の操作が妨げるため、事故の原因になり得ます。このため、米国獣医師会(American Veterinary Medical Association)のような団体は、車中ではハーネスやクレートなどで犬を拘束することを推奨しています。

メイン州のこの法案が議会を通過するかどうかは未知数です。ただ、移動車中の犬に対する規制を厳しくすべきという意見は、他の州でも検討されつつあるようです。

h/t to A politician proposed a seat-belt law for dogs. You could hear the howls. – The Washington Post

Featured image credit Hillary Hartley / Flickr

使用しているペット用製品は本当に安全?〜製品テストにより犬の安全を守る団体”Center for Pet Safety” | the WOOF

ワンコと車で移動しているとき、ヒヤリとしたことはありませんか? 自分の運転ミスだけでなく、いわゆる「もらい事故」なんていうのも怖いものです。

the WOOF イヌメディア > すべての記事 > イヌニュース > ニュース > 「犬にもシートベルトを」という法案、州議会に提出される(アメリカ)

暮らしに役立つイヌ情報が満載の「theWOOFニュースレター」を今すぐ無料購読しよう!

もっと見る
ページトップへ