何にでも興味津々のワンコたち。中にはビールの匂いに興味を持ってグラスや缶などをクンクンするコもいるかと思います。ペロリと舌が伸びてくる前に、ささっと片付けなければなりません。
アルコールは犬には毒。絶対に与えてはなりません。
今日は、お楽しみシーズンにはつきもののアルコールについて、与えてはいけない理由や誤飲した時はどうすべきかなどについてまとめます。
アルコールはなぜダメなのか
犬の身体(内蔵)は、アルコールへの耐性ができていません。肝臓や腎臓はアルコールを濾過したり処理したりするようにはできていないうえ、人間のように時間をかけて耐性を作りあげてもいません。このために中毒症状が引き起こされるのです。
お酒に含まれる材料や成分も問題です。例えばワインはブドウからできていますが、ブドウといえば「犬には毒」の果物の代表選手です。形が変わっても健康に害を及ぼす店には変わりがありません。
アルコールによって引き起こされる症状には、よだれ、吐き気、嘔吐、よだれ、胃の膨張、心拍数の急上昇、ふらつき、虚脱、倒れる、低血圧、失神、低体温などがあり、最悪の場合は命を落とすこともあります[1]。
飲み物ではないアルコールに注意
アルコールは案外、様々なものに含まれているので注意が必要です。代表的なものはアルコールの含まれたパンやケーキです。パンケーキさながらの見た目に安心して与えてしまったら、実はアルコールが含まれていた…ということは避けたいところです。
焼く前のパンの生地も「犬には毒」の食べ物です。焼く前のパン生地が発酵すると、二酸化炭素及びアルコールが生成され、これが血流に吸収されることでアルコール中毒の症状が起こります。またパン生地はイーストを含んでいるため、これが胃の中で膨張して胃拡張・胃捻転症候群(GDV:gastric dilation/volvulus)を引き起こす原因にもなります。
犬が食べると毒になるものリスト2015(米ASPCA)〜第1位は人間用市販薬 | the WOOF
アルコールを摂取してしまったら
少量のアルコールが犬の健康に大きな悪影響を及ぼす訳ではありません。しかし、トイ種などの体の小さな犬が空腹時にアルコールを摂取すると、大きなダメージを受けることもあります。少しでもおかしいなと思ったら、すぐに動物病院へ向かいましょう。特に症状が見られない時でも、12時間程度は心して目配りしておくようにしましょう。
アルコールに関しては、「犬は人間の赤ちゃんと同じ」という考え方で向き合うと良いかと思います。「耐性のない小さな体に毒を流し込む」ことが小さな体を苦しめることは想像に難くないですよね。
いたずら心を引っ込めるだけでなく、誤飲や誤食がないようにアルコール入りの飲食物はしっかりと引っ込めておきましょう!
◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] Pet Poison Helpline | Alcohol Poisoning in Dogs and Cats
[2] 胃拡張・胃捻転症候群(GDV:gastric dilation/volvulus) « 厚別中央通どうぶつ病院
Featured image credit Jörg Schubert / Flickr
【危険フード】キシリトール〜アメリカ食品医薬品局(FDA)も”犬には毒”と警告 | the WOOF
むし歯の発生を防ぐ添加物としてその名を轟かせるキシリトール。甘いのに自然界に存在し、甘いのに安全で、甘いのに虫歯を防いでくれるという嬉しいものですが、残念ながら犬にとっては毒になる食べ物なのです。 キシリトールとは、糖アルコールの一種で5個の炭素を持つ甘味炭水化物です[1] 。ガムやタブレットなどの商品名としても使われているので、一般にも馴染みのある添加物ですよね。 …