最近の大学はここまで贅沢なの!?〜米大学で活躍するセラピードッグたち

世界の犬事情
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大学の施設って、充実していて羨ましいですよね。

図書館に本やDVDが充実しているのはもちろん、お得な値段で使えるトレーニングジムがあったり、3Dスキャナやプリンタを備えている大学もあるようです[1]

でも、最近のアメリカの大学では、施設だけにとどまらない充実のサービスを供しているらしいのです。今回は、the WOOFの読者ならきっと羨ましがるような、素敵なプログラムをご紹介いたします。

キャンパスにセラピードッグがやってくる

ハーバードとイエールを含むいくつかの大学では、学生向けのドッグセラピープログラムを提供しています。アニマルセラピーというと、お年寄りや病気の方々、そして小さなお子さんに向けた活動という印象を強いと思いますが、これらの大学は、ストレスと闘う大学生向けにセラピストとしてワンコたちを投入したのです。

ハーバード大学医学部の図書館でセラピー活動を行っているのは、シーズー犬のクーパー・アンダーソン(Cooper Anderson. ニックネークはCrimson Cooper)さん。30分のセッションを利用できるのは、学生と教職員のみとのことです。短い睡眠時間の中、プレッシャーに押しつぶされそうになりながら勉強する学生や研究者の精神的な支えになっているようです。


from TheHarvardCrimson | YouTube

米コンコルディア大学(Concordia University Wisconsin)では2014年、米大学では初となる常勤のセラピー犬「ゾーイ(Zoey)」を採用しました。ゴールデン・レトリーバーのゾーイは、教会や学校、病院などを訪れる人たちと交流コンフォートドッグとしてキャリアを積んできたとのこと。素晴らしいですねー。

大学におけるセラピードッグ活用の可能性

大学におけるアニマルセラピーは非常に歴史が浅く、セラピー犬は介護施設や病院でみられるほどには広まっていないようです(日本だと、介護施設や病院であっても高くない認知度であることは少し残念ですね)。

しかし最近では、高等教育の現場にあっても、動物がもたらす効果への注目は少しずつ高まってきているようです。たとえばJo Ann Reynolds氏とLaurel Rabschutz氏は、発表した論文[2]のなかで「大学での動物介在活動は新しい概念だが、ペットが飼い主に与える癒し効果については多くの知見がある。大学図書館で、学生がストレスで一杯になる期末試験の時期に犬のセラピープログラムを実施した際には、学生に及ぼす作用や評価は驚くほどに良好である」と報告しています。

家族と離れて施設での集団生活を余儀なくされている学生たちは、介護や病気に直面している方々と似たような境遇にあるともいえます。前述の論文には「大学生が見ず知らずの犬と触れ合うことで、彼らの血圧を下げ、心配症を軽くし、自己申告性の鬱を減らせることを示しています」という記述もみられます。


いろいろとストレスの多い名門大学の学生さんには、ワンコさんたちが大きな力になってくれるように思います。大好きなオモチャで一緒に遊んだり、ときには素直に涙を流して慰めてもらったり。ストレスを跳ね除けて、大きく成長してほしいですよね!

キャンパスで堂々とモフモフができるなんて、本当にうらやましいーと思います。

h/t to The latest and greatest college luxury: Loaner puppies , 翻訳:鹿子


[1] SFCに、3Dプリンタなどを学生が自由に使える「Fabspace」開設 | 慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)
[2] Reynolds, J. A., & Rabschutz, L. (2011). Studying for exams just got more relaxing—animal-assisted activities at the University of Connecticut library. College & Undergraduate Libraries, 18(4), 359-367.

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