太陽の光が力を増すにつれ、グラサンやゴーグル着用のワンコも増えてきます。とってもよくお似合いですが、アイウエアは自然界には存在しません。「犬には必要ないんじゃないの!?」という疑問が頭をもたげてきます。
しかし、犬よってはアイウェアは本当に役立つもの。目を傷から守る役割と、紫外線から守る役割が期待できます。
目を保護した方が良い犬種
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犬の品種のいくつかと、作業犬などの厳しい条件で働く必要がある犬は、アイウェアを着用して目を保護する必要があります。
犬種でいえば、ボストンテリアやシー・ズー、パグなど。目が大きく、眼球が飛び出している犬種の犬たちは、「目を保護した方が良い犬種」です。これらの犬は擦過傷や潰瘍(角膜や粘膜組織の欠損)、切傷などを受けやすい傾向があります。
また、ジャーマン・シェパードやグレイハウンドは陽の光に当たることにより慢性表在性角結膜炎(目の角膜が血管や結合組織の増殖によって異常に厚くなること。パンヌスと呼ばれることもある)を悪化させることがあります。薬剤による治療が主流である一方、日光暴露を減らすことも助けになると言われており、この病気に罹患している犬はアイウェアの着用が勧められることがあります。
このほか、目の外傷を患う犬や、災害救助犬などの厳しい条件下で働く犬たちもアイウェアの着用が推奨されます。
白内障予防にも役立つの?
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人間がアイウェアを着用するときの期待される効果の一つに、白内障予防があります。アイウェアを着用することで、白内障のもっとも一般的な原因とされる紫外線をカットする効果が期待できるからです。
犬のアイウェア着用も、白内障予防につながるのかといえば、実はそうでもありません。犬も白内障にはなりますが、その原因は遺伝病や糖尿病の副作用、加齢がほとんどで、紫外線が原因になることはまずありません。犬は寿命が短いため、白内障を発症するほど紫外線の影響が蓄積されることはないのです。
そうはいっても紫外線は、犬の健康にも悪影響を及ぼすもの。予防しておくのは悪いことではありません。前述のようなパンヌスを患う犬は、紫外線から目を保護することが必要です(病気予防を目的とする場合は、必ず獣医師に相談してから行うようにしましょう)。
目を保護した方が良い状態の犬
病気を患う犬のほか、外科手術後の犬は、アイウェアの着用が傷の予防や目の過剰な刺激を抑える上で役に立つことがあります。ただしこの場合は、目の周囲の引っ掻きなどを抑える上でエリザベスカラーの着用の方が一般的です。
また老犬で虹彩萎縮(瞳孔周りの虹彩が縮み目に入る光の量を調節できない状態)と診断された犬は、アイウェアを着用して目を保護することが有効である場合もあります。いずれも獣医師に相談して決めましょう。
犬のためにアイウェアを選ぶ場合は、店舗で現物を手にとって、快適に着用できるものを選びましょう。素敵なゴーグルやサングラスは犬たちをクールに見せてくれますが、着用時に不快感を感じるのであれば、効果は半減してしまいます。
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