「美味しいやつ、もう少し、ください!」と必死に懇願してくる愛犬を見て「本当にお腹が空いているのかな?」と疑問に思ったことはありませんか?
犬たちの、食に対する飽くなき情熱はどこからくるのでしょうか。今日はその謎に迫ります。
本当に空腹を感じている
・食餌の量が不足している
最も簡単な答えはコレ!「本当に量が足りなくて、本当にお腹が空いているの」というヤツです。ドッグフードのパッケージなどを参考に、1日の食餌量をしっかり決めてはみたものの、愛犬の実際の活動レベルに合っていないため、実は量が足りていないということは十分に考えられます。栄養価が足りていないと空腹を早く感じる[1]こともあるそうですので、量だけでなく質についても見直してみると良いでしょう
・早食いなどで満腹感が得られていない
飲み込むように食べる犬は、満腹を感じるためのホルモンが身体の各機能に届かないために満腹感を得られにくいものです。ゆっくり食べられるように、噛み応えのあるものを与える、フードボウルを工夫する、日中の食事回数を増やすなどして、より満腹感を得られるように考えてみましょう。
・ハングリーな犬種である
ラブラドール・レトリバーやビーグルなど、空腹を感じやすい犬種があります。ただ、これらの犬種には求められるままに食餌を与えると肥満につながりやすいので注意が必要です。非常に辛いことですが、心を鬼にして食餌のコントロールに努めましょう。
本当は空腹でない
・野生の名残
食餌が十分に取れなかった頃の名残だというのは、よく聞かれる理由です。「食べられる時に食べることをやめてはならない。次はいつ餌にありつけるかはわからないから」という理由で、ひっきりなしにゴハンを要求してくるというわけです。
・オネダリ行動の習慣化
ただ「野生の名残説」は、科学的根拠が希薄であることから、最近ではあまり語られません。むしろ、オネダリ行動(前脚でチョイチョイ、鳴き声をあげるなど)の成功による学習により習慣づけられたと理由付けされる方が増えてきているように思います。お裾分け要求が目立つようならば、単なるオネダリの悪習慣かもしれません。無視することで改善するかを試してみましょう。
・不安が飢えを引き起こす
不安な心持ちが飢饉の心理を引き出すことがあるので、ので、要注意です。引っ越しや、新しい家族が増える・減るなどの環境変化が、強い食餌への執着につながる場合です。以前は問題がなかったコが食事に関する問題行動を起こすようであれば、食餌の管理ではなく心の問題に対処する必要があります。専門家に相談しましょう。
健康に問題がある
病気も、食欲の抑制が難しくなる原因の一つです。体の異常が適切な消化を阻害するため、食べても食べても実際には飢えている状態になってしまうのです。腸内細菌の過剰繁殖、クッシング病、糖尿病、甲状腺機能亢進症のほか、加齢や投薬による影響もあります。前述した「心の問題」と同様に、身体の問題も専門家によるケアが必要です。異常を感じるようであれば、獣医師に相談しましょう。
◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] Is your pet hungry or does she just want more food? | petMD
Featured image credit Marco Alioli / Flickr
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