【犬の謎】なぜ犬は逆立ちしてオシッコをするのか?

生態・行動
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犬のオシッコといえば、電柱に向かって片脚をあげるスタイルのイメージがありますよね。しかし犬たちはこのポーズに限らず、様々なスタイルで排尿をするのです。

犬の排尿スタイルは10数個

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image by Chris Goldberg / Flickr

愛犬のオシッコを観察したことがあれば、彼らが様々なポジションを取ることに気がつくと思います。性別の違いだけでなく、一匹の犬でも脚を上げたり踏ん張ったりお尻をあげてみたりと、様々な姿勢を取るのが普通です。解剖学的違いを考えれば、オスとメスのスタイルが大きく異なる(脚をあげるかあげないかなど)ことは驚きではありませんが、もっと細かく分類ができそうです。

1973年に発表された研究によれば、犬の排泄スタイルは全部で12。うちメスでは8個、オスは4個が観察されました。オスはメスより少量を頻繁に排尿し、尿がなくなっても擬似的に排尿を続ける傾向があったそうです。また、メスは地面に向かって無作為に排尿する傾向がある一方、オスは他のオスの尿の匂いのある場所や目立つ垂直の物体に排尿する傾向がありました。

そしてオスの中には片脚をあげるどころか、両後脚を大きくあげる”逆立ちスタイル”で排尿する犬もいるのです。

彼らは一体、なぜそんなに奇妙で苦しそうなスタイルで、オシッコをするのでしょうか。

大きな相手に打ち勝つため、逆立ちションをする

専門家は、「排尿は一般的には縄張りにマーキングをする行為。犬によって異なるスタイルがある」と説明します[2]。「時に、小さい犬は逆立ちをすることがあります。彼らより体の大きな犬の排尿跡より高いポジションから排尿し覆い隠そうとしているようです」

排便についても垂直標的に対して行うことがあり、オスの4分の1はフェンスなどの少し高い場所に向かって排便をすることがあるとのこと。また、排便排尿の後に地面を蹴り上げるのはニオイを拡散させるためであり、オスに多く見られる行動だということです。

逆立ちオシッコは自分を大きく見せたがる、小さなワンコにありがちな行動のようです。シークレットブーツを履く行動に似ているのかな。可愛いけれどオシッコ被害が拡散することが予想されるので、上手にやめさせる方向に導いてあげたいものです。

◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] Elimination Patterns in the Laboratory Beagle (1973), Randall H. Sprague1 and Joseph J. Anisko2 , Behaviour, Volume 47, Issue 3, pages 257 – 267
[2] Why Do Some Dogs Do Handstands While Peeing? – The Dodo

Featured image credit Victor Lee / Flickr

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