愛犬の可愛い肉球には、愛する我がコの健康状態を推察するヒントが現れているそうです。
栄養学と統合医学を専門とするRaditic獣医師は、「肉球内の細胞ターンオーバー率は非常に速く、多くの栄養と血液供給が必要です。身体になんらかの不調があると、最初にここ(肉球)に現れます」と語っています。
愛らしい肉球は、私たちに何を語ろうとしているのでしょうか。考えられる原因をまとめます。
怪我をしている
もっともわかりやすいのが、怪我や傷。異物を踏みつけたり、熱いコンクリートの上を歩いたり、長い時間運動したりすることで、肉球の皮が剥げたり水ぶくれができたり炎症を起こしたりします。
見て触って傷や肉球剥がればわかるようなら、獣医師の診断を仰ぎましょう。傷口からウイルスが入り込むと、細菌感染等によりもっと悪い状態になることもあり得ます。
健康な犬が適切な処置を受ければ、皮膚や細胞は再生します。ただし、角質化された上ひで覆われているため、しっかり治るには2-3週間ほどかかるそうです。
アレルギーや皮膚病に苦しんでいる
花粉、カビ、ダニ、食物アレルギーがあると、犬は肉球にかゆみを感じます。それを緩和しようと舐めたり噛んだりすることで、皮膚が腫れたり赤くなったりするのです。「アレルギーかも?」のサインは、足先を過剰に舐めること、そして他の部位についても舐めたり掻いたりがひどくなることです。
また、膿皮症(のうひしょう)や指間炎による不快感により舐め続けて、炎症を起こしている恐れもあります。
病気にかかっている
病気のために肉球の様子が普段と大きく変わることもあります。
例えばクッシング症候群では、簡単に傷ができて治癒に時間がかかりますし、甲状腺機能低下症ではむくみや皮膚疾患として現れます。
ジステンパー感染症では、鼻や肉球が硬化するハードパットという症状が見られることがあります。心筋症や血栓症など血流に問題が出る病気では、肉球に血が通いにくくなり(ピンク色の肉球の場合には)色が白っぽくなってきます。肝臓が不調は肉球にも現れ、慢性的な感染、かさぶた、皮膚が厚くなる、びらん、潰瘍、水泡などとして現れるそうです。
老齢期に入った
肉球は年齢とともに弾力がなくなったり乾燥しやすくなります。怪我をしてもなかなか治りにくくなるのは年齢のせいかもしれません。
お手入れのしすぎ
ガサガサの肉球は、お手入れのしすぎか、または間違ったお手入れを伝えようとしているのかもしれません。散歩のたびに石鹸などを使って洗ったり、濡れ肉球をゴシゴシとこすったりすると、皮脂が落ちすぎてしまい細菌感染の原因となります。
可愛い肉球が普段と大きく異なるのであれば、大事をとって獣医師さんに相談を。「肉球マッサージ」なんて言いながら、ワンコとのスキンシップを図っている飼い主さんなら、すぐに不調に気づくはず。肉球に現れる不調も見逃さないように気をつけて。
Featured image credit Jacob Ufkes / unsplash
ワンコの肉球はポップコーンのニオイ?〜素敵なニオイの正体はなんだろう 有識者も考えた | the WOOF
ワンコの肉球のプニプニ感、「たまらなく好き」という飼い主さんはたくさんいますが、肉球の匂いも大好きという人もいるようです。 このワンコの足の匂い、ポップコーンやスナック菓子の香りに似ていると感じる飼い主が多く、その理由をよく質問されると獣医が報告しています。