ワンコたちにとって、食事やオヤツは美味し楽しい素敵なイベント。ただ、頻繁な「お腹空いた!」という要求行動は、健康面から、そしてしつけの面からも改善したいものです。
愛犬たちに満足感を与え、満腹感を維持させるためには、どういったことに気をつけなければならないでしょうか。
まず確認:健康面に問題はないか、フードの量は適切か
愛犬が常に空腹でおねだりばかりをしてくるのなら、まず疑うべきは健康面に問題はないかということです。病気の兆候として’空腹’があることは、無視できない点です。腸内細菌の過剰繁殖、クッシング病、糖尿病、甲状腺機能亢進症などの病気が正常な身体活動を妨げることが、いつでも空腹という状態を招くことがあります。
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次にチェックすべきは、フードの量が適切かということです。与えるフードの量は、単純に体重や体積から判断することはできません(犬種や個体によっても異なります)。犬種や年齢別に分けられたフードの裏面の記述は量の一つの目安ですが、BSCスコアを使って愛犬の身体の様子から肥満か痩せ気味か(食べ過ぎか、足りないか)を判断しましょう。
健康面に問題がなく、食餌量が適量である(あるいは痩せ気味である)ならば、飢えのコントロールや満腹を持続させる方法を試してみましょう。
飢えのコントロール:ストレスを取り除き、食事を変える
犬が食べることでストレスを紛らわすことがあるのかは定かではありませんが、他に楽しみがないことや退屈しのぎに食べるということは、あっても不思議ではありません。
適度な運動やトレーニングは、犬に満足感をもたらしますし、無駄なおねだり行動を減らします。転居や家族が増えた(減った)などストレス要因が考えられる場合は、愛犬にいつも以上に注意を向け構ってあげて、ストレスを軽減させるよう配慮をする必要があります。
食事の習慣も変えましょう。食事の時間を不定期にして、時間が来たらおねだりという悪習慣を絶つことです。おねだりの度に何かを与えてしまう習慣もやめましょう。そのおねだりは「お腹が空いた」からではなく、「時間が来たから」「ママが振り向いてくれるから」していることかもしれません。
満腹を持続させる:繊維の多い食事やオヤツを模索する
満腹感を持続させる方法の一つが、小分けにして時間をかけて食事を与えるというものです。フードボウルにテニスボールを入れたり、おもちゃの中にフードを忍ばせるなど時間をかけて食べられる工夫をし、満足感を持続させましょう。
またフードのブランドを変えるという方法もあります。水分や空気を多く含んだフードは、犬たちに素早く満足感を与えますが、一方ですぐにお腹が空いてしまうというデメリットもあります。獣医師やフード販売員に相談するなどしながら、様子を見守りましょう。
繊維質の多いフードを与えるというのも、満腹感を持続する良い方法です。犬は繊維を消化できないため、犬に満腹感をもたらします。また、野菜のおやつを与えてみるというのも、試してみたい良い方法です。しかし繊維質は一方で、軟便になりやすい、自糞症のコには不向きなど、気になる点も少なくありません。子犬、老犬、病気の犬などは特に、食生活が健康状態を大きく変化させることがありますので、必ず獣医師に相談してから進めましょう。
Featured image credit Dagny Gromer / Flickr
ごはん、まだ?〜怒り狂う犬、可愛らしくアピールする犬 | the WOOF
みなさんの愛犬は、「食べ物ください!」をどのようにアピールしてきますか? なんかもう怒りが抑えられない…という小型犬は、給餌器らしきものをガンガンと蹴飛ばしてアピール。まるで空腹な中高生を見ているような気すらしてきます。 さて、こちらはお行儀の良いジャーマン・シェパード氏。悲しげにフードボウルを見つめた後、前脚でカラリ。ひっくり返しても溢れ落ちる食べ物はありません。