犬（狗）という言葉が使われている諺（ことわざ）や故事成語をご紹介する”イヌコトバ、ヒトコトバ”。
犬の”落し物”は、昔も今も嫌われモノ。そして、”クソ・糞・くそ”という言葉やネタは、昔も今も”つまらないもの”や”ムカつくもの”という意味で使われています。汚い言葉を使うのは人間の性なのでしょうか。探してみたら結構な数がありました。
犬のウンチはありふれたもの
素晴らしく語呂の良い言葉、伊勢屋稲荷に犬の糞は「どこにでもあるありふれたもの」という喩え。江戸幕府ができた頃、伊勢の国の商人が続々と移住してきて繁栄し始めます。しかし新興都市である江戸は治安が悪く、多く犬が飼われたため犬の糞が多かった…という情景を現した言葉です。
犬の糞があまりにも多いため、犬の糞と侍が怖くては江戸へ来られぬなどとも言われました。たくさんいる犬の糞と侍が怖くては、江戸には来られないですよという意味だそうです。
犬のウンチは評価が低い
犬のウンチは評価が低いもの、つまらないものの喩えとしても用いられていました。犬の糞に手裏剣とは、手裏剣のような大切なものを犬のウンチに投げるように、貴重なものをつまらない事に使う喩え。忍者がウンチに向かって手裏剣を投げている姿を想像すると、ちょっと笑ってしまいます。
犬のウンチのようなつまらないものでも、それが自分のところにあるならば貴重なもののように感じるという言葉もあります。犬の糞も所びいきは、聞いていて鼻持ちならない所自慢を皮肉った言葉。自慢ばかりをしていると、自慢の糞は犬も食わぬと言われ相手にされなくなってしまうので要注意。
弱いものは糞しか攻めるものがない、立場の弱い者は、自分より更に弱い者をいじめるものであることを皮肉った言葉、大犬は子犬を攻め子犬は糞攻めるというのもあります。順おくりに弱いものいじめをすること、弱いものいじめが世の常であることをも表現しています。
ちなみに他人の説を横取りして、さも自分が考えたかのように語ることを犬の糞説教と言います。
もったいぶるなよ！と文句を言ったとしても…
犬も頼めば糞食わずは、普段なら平気な顔をしてやっているくせに、頼むと人なかなか承知してくれないことを喩える言葉。昔から食糞は目撃されていたのね。
妙にもったいぶる人には腹が立つものですが、だからといって犬の糞で敵を討つように卑劣な方法で仕返しをしてはなりません。ウンチでの仕返しは、ちょっとダメだよなぁ。
ちょっと面白い”糞”活用ことば
見た目が似ているからという理由でコラボさせられたのが、みんなも大好きな”味噌”。犬の糞も焼味噌も一つとは、きれいなものも汚いものも、良いものも悪いものもごちゃごちゃにする無茶苦茶なさまを表す喩えです。
闇がりの犬の糞とは、何かショッキングな出来事に遭遇したことを意味するのかと思いきや、人の気付かない失敗は知らんふりをする、という意味だそう。昔は今と違って、闇がりでは犬の糞は見えなかったから、知らんふりの対象として選ばれたのでしょうね。
犬のオシッコは手当たり次第、どこにでも
さて、同じ下ネタでも小さい方の言葉を二つ。犬の小便道々とは、いちいち馬鹿丁寧に年を押していくことを表す言葉。いつもの道に丁寧にマーキングしていく犬たちを揶揄する言葉ですね。
同じように、手当たり次第に手をつけることを犬のかけ尿（ばり）と言います。汚い言葉ながら言い得て妙で感心しちゃうなぁ。使う際には時と場所を選んでね。
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世界のビックリな犬の”落しもの”事情〜ワンコさんの「ぷー」は必ずお持ち帰りください | the WOOF
愛犬とのお散歩は楽しい時間。ワンちゃんも喜び過ぎて、つい、ウンチをしてしまうこともあるかもしれませんね（「うれション」ならぬ「うれぷー」）。 日本でも問題になっているワンちゃんの「落し物」。欧米では、舗道、公園など公共の場のあちこちに「落し物」が散在しているらしく、公衆衛生問題の一つになっているようです。
