ゴクリは危険!犬が避けるべき飲み物(あるいは液体)

食・フード
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犬には新鮮な水こそがすばらしいご馳走です。しかし、なんらかの理由で水を飲まないときなど、何か別のものを出してあげたくなりますよね。

肉の茹で汁や、果物の甘みをちょっと加えるだけで、犬のモチベーションもぐいっと上がるものです。

とはいえ、人の飲み物や水以外のものは、与えるときには注意が必要です。絶対に与えてはならないものや、注意をしなければならないものがあるのです。

絶対に飲ませてはならないもの

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image by Julia Nastogadka / unsplash

・アルコール

犬の飼い主で「一緒に晩酌してるよ!」なんて人はいないと思いますが、念のため。アルコールは犬にとって有毒な飲み物です。犬の肝臓や腎臓はアルコールを濾過したり処理したりするようにできていません。量によっても異なりますが、よだれ、吐き気、嘔吐、よだれ、胃の膨張、心拍数の急上昇、ふらつき、虚脱、倒れる、低血圧、失神、低体温などの症状がでることがあり、最悪の場合は命を落とすこともあります。

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・カフェイン入りの飲料

コーヒー、紅茶、緑茶にソーダ。私たちが楽しむ様々な飲料に含まれるカフェインは、犬には有毒です。コーラなどはもちろん、ドリンク剤や風邪薬などにも含まれているので、油断がなりません。

中毒症状には興奮、パンティング、喘ぎ、心拍数や血圧の上昇があり、量によっては発作を起こし死にいたることがあります。

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・(とくに市販の)果物や野菜ジュース

果物や野菜のジュースはなかなか曲者です。身体に良いイメージがありますが、犬に中毒症状を起こさせる野菜や果物のジュースと、市販のジュースは避けるべきです。つまりは、ブドウジュースは、絶対に与えてはなりません。

市販のジュースには、何が入っているのかわからないという問題があります。おそらくは砂糖が付加されていますし、不要な添加物も含まれていると考えた方が良いでしょう。リスクを犯すより、安全だとわかっている野菜や果物を、切ってそのまま与えたほうが、犬たちも喜びます。

・炭酸水

炭酸水の犬への安全性に関しては、ほとんど研究がないので確定的ではありませんが、災害で水がないなどのよほどのピンチでなければ、与えるべきではないとthe WOOFは考えます。

考えられる懸念はガスが身体に蓄積することで、鼓腸(bloat)と呼ばれる緊急疾患に繋がるおそれがあることです。事例として確認されているものではありませんが、新鮮な水がある中で炭酸水を与えるリスクを犯すのは賢明とはいえません。なお、ソーダやコーラは砂糖、カフェイン、キシリトールが入っている恐れがあるので、これを与えるのはNGです。

与える際には注意と確認が必要なもの

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image by Monika Grabkowska / unsplash

・スポーツドリンク

“Applied Veterinary Clinical Nutrition”によれば、スポーツドリンクに入っているナトリウム、電解質またはビタミンは、犬には必要ありません。ハイキングの途中でスポーツドリンクを飲むときでも、犬には新鮮な水を与えるようにすべきです。

しかし、犬に嘔吐や下痢がある場合に、もしかしたら獣医師からスポーツドリンクを与えるよう指示される可能性があります。獣医師の指示や監視なく与えるのはやめましょう。

・牛乳

乳製品そのものには、犬に有害な成分は含まれていません。しかし、犬のほとんどは乳糖不耐症であり、乳製品に含まれる乳糖をうまく消化できないことで、牛乳を飲むと調子を崩してしまうコもいます。

症状には、下痢、嘔吐、お腹にガスが溜まるなどがありますが、症状が出るか否かには個体差があり、全く平気なコもいれば、すぐに反応するコもいます。

犬に与える場合には、人間用の牛乳ではなく、犬用牛乳や、犬用のヤギミルクなどがおすすめです。ココナッツミルクなど安全だと言われるものもありますが、いずれにせよ与えすぎは調子を崩す原因になります。個体の様子を確認しながら、上手に与えるようにしましょう。

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飲み物以外の液体

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image by Jakob Dalbjörn / unsplash

その他の、犬に与えるべきでない飲み物以外の液体には、以下のようなものがあります。どんなものにも積極的にお腹に入れるタイプのワンコさんには、「おいで(Come)」などのコマンドの特訓をして、問題のある液体から引き剥がせるようにしておきましょう。

・プールの水

人間と共用するプールは一般的に、塩素(カルキ)で消毒されています。これはプールの衛生基準を満たす必要なもので非常に希薄化されているため、泳ぐ分には塩素中毒を起こすものではありません。しかし、ゴクゴク飲むとすれば話は別。すぐにやめさせなければなりません。このほか海水も、ゴクゴク飲むと塩水中毒の恐れがあるので飲ませてはいけません。

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・水たまりの水

水たまりの水には、病原性レプトスピラ、ジアルジア、不凍液や凍結防止剤、殺虫剤などが含まれている恐れがあり、これらは全て犬に害を及ぼすものです。

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・不凍液や凍結防止剤

不凍液は犬には有毒で、少量の摂取でも危険です。不凍液をゴクゴク飲むというのは想像がつかないのですが、犬が好む甘みを有しており案外と魅力的。保管場所には注意が必要です。

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・その他の家庭用液体

家庭用の洗濯や掃除に使う洗剤類は、犬には危険です。犬たちがアルコール、漂白剤、家庭用洗剤などを好んで飲むことはないとは思いますが、好奇心旺盛なパピーなどは油断がなりません。必ず肉球が届かない、彼らが開けることができない場所にしまっておきましょう。

◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] 8 liquids that dogs should avoid | MNN – Mother Nature Network
[2] Chlorine in Pools: Is it Safe for Pets? | petMD

Featured image creditPete Bellis/ unsplash

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