外の気温がそれほど暑くない日であっても、車の中の温度は猛烈に上がります。たとえば屋外が22℃の日でも、閉め切った車内の温度は1時間以内に47℃ほどに達することがあります。
車中に残された犬は、死に至ることもあります。たとえ冷房を入れていても、窓を開けていても、リスクの大きさは変わりません。
「うちの犬は白いから…」
人はなぜ、車に犬を置いてきぼりにするのでしょう。今日はちょっと極端かもしれませんが、RSPCA（The Royal Society for the Prevention of Cruelty to Animals）が発表した”もっとも馬鹿げた言い訳”をご紹介します。
- 「私の犬は白いから、たぶん大丈夫」〜黒い犬なら置いていかなかったの？
- 「彼らは大丈夫。笑ってるじゃん」〜それ、パンティングだから
- 「ここに着いた時、車を日陰に停めたんだ。影が移動するのをどうすることもできないでしょ」〜影が動くのをどうこうしろとは言っていない
- 「家で留守番させると吠えるでしょ。ご近所迷惑じゃない」〜犬、死んじゃうよ！
- 「一日中、留守番させるのは可哀想」〜車に残すともっと可哀想なことになるよ…
- 「家を売るために公開していて、犬は邪魔だったから」〜そうですか…
- 「全然おっけーよ！私は獣医です」〜仕事を変えたほうがいい
- 「犬だけを残してた訳ではありません。息子が一緒でした」（息子さんは5ヶ月の赤ん坊）〜幼児も動物も虐待してます
- 「窓は開けたままにしていました」〜みんなこう言う
- 「そんなに長くなると思っていませんでした」〜みんなこう言う
- 「30分だけパブにいたんです。でも大丈夫！私は犬のレスキュー施設の運営者ですよ！」〜やばい。すごくやばい
短い時間でも絶対NG!! 犬を車に残しちゃいけない5つの理由 | the WOOF イヌメディア
プロスポーツ選手でも耐えられない暑さ
暑い日だと、外に一定時間停車していた車には、すぐには乗り込むことはできませんよね。車中はびっくりするほど高温で、中の空気は淀んでいます。
JAFによれば、黒い車だと車内最高温度は57℃まで上昇します。窓を3cm開けているときですら、最高温度は45℃に達します。
45℃を超える車中に閉じ込められると、人はどうなってしまうのでしょう。心身を鍛え抜いたプロのアメフト選手、タイラン・マシュー選手（Tyrann Mathieu）が挑戦しました。
犬を車に残してはだめ〜涼しい日でも車の中はサウナのように高温になる | the WOOF イヌメディア
6分が経過した時点の車中温度は45℃。マシュー選手は汗だくになり、とても苦しそうです。息苦しさからか、黙って座っていることができません。8分経過時の温度は49℃で、「もはやこれまで」と車から降りる選択をします。
頑強なプロのアメフト選手でも、耐えられた時間は8分ほど。全身から汗が吹き出し、息は絶えだえとなりました。
犬は人間のように全身から汗をかくことができません（主にパンティングにより体温調節します）。暑い車に閉じ込められると、身体を冷やすすべはほとんどありません。
40℃を超えたあたりで熱中症の症状がではじめ、犬の内臓に影響がではじめます。そして、犬は、車のドアを開けて外に出ることができません。苦しくても悲しくても、逃げることはできないのです。
とにもかくにも犬を車に残してはダメ。「少しの時間だから平気」とか「冷房しているから大丈夫」といった考えはきっぱりと捨てましょう。愛する我がコを苦しめることに直結する考えです。
h/t to The 12 most ridiculous excuses people have given after leaving their dogs in a hot car | Metro News
Featured image creditCharlie Cowins/ Flickr
愛犬を車に残した元飼い主の告白〜「私の不注意が3匹を殺した」 | the WOOF イヌメディア
『短い時間でも、涼しいなと感じる日でも、犬を車に置き去りにしてはダメ！』 『車中の温度は急激に上がり、犬の命を危険にさらす』 夏になると、こうした内容の広告や記事を頻繁に目にします。命を奪う恐れのある危険な行為であるにもかかわらず、ペットを車に放置する行為がなくなることはありません。
