カレーなどの香辛料が入ったスパイシーな食べ物は、ドッグフレンドリーではありません。少量を口にしたからといって、深刻なトラブルになることはありませんが、胃腸を刺激するため犬の身体に負担をかけてしまいます。

犬はスパイシーフードを味わうことができるのか

そもそも辛味は”味”なのでしょうか？犬は辛いものを”味わう”ことができるのでしょうか？

辛味は、基本的な味の要素（甘味、酸味、塩味、苦味、うま味）ではありません。しかし味覚を形成する要素ではあるようです。詳しい機構は分かってはいませんが、カプサイシンやアリルイソチオシアネートが痛みを感じる受容体を刺激することで辛味を与えているとのことで、私たちはこうした刺激の他に記憶などの影響を受けて総合的な味覚を楽しんでいるということです（Wikipedia）。

一方、受け手側の犬ですが、味覚はそれほど敏感ではありません味覚は味蕾（みらい）で受容されますが、犬の味蕾の数は2千弱で人間よりかなり少ないのです。犬は人間に比べて味の感度がはるかに低く、細かい味わいや風味を理解し楽しむわけではないのです。

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このことから、犬にとってはスパイシーフードは美味しいものではなく、単なる強い刺激である可能性が高そうです。痛みや熱さであるならば、犬にとっての嬉しい食べ物ではなさそうですよね。

犬がスパイシーフードを食べるとどうなるの？

少量をたまたま食べた程度では、深刻なドラブルに見舞われることはありません。カレーパウダーをまぶしたチキンを盗み食いされてしまったとしても、犬と一緒にちょっと反省をするくらい済みそうです。

しかし大量に食べてしまった場合は、消化不良や腹痛が心配されます。スパイシーフードを食べることで起こりうる健康上のトラブルは以下のとおりです。

• 胃痛
• 下痢
• おなら
• のどの渇き

膵炎や肝臓障害を引き起こすという可能性もあるそうですが、まだよく分かっていません。ただし、胃腸に過度な刺激を与えるのは間違いのないことですから、注意をしなければなりません。

インドの犬はスパイシーフードを好むのか？

愛犬家にとっては馬鹿げた質問かもしれませんが、そうした質問があってもおかしくないので回答を。辛い料理が多く存在する国で生まれ育った犬でも、スパイシーフードは苦手ですし、身体にもよくありません。

味覚は視覚や記憶によっても形成されるとのことなので、飼い主さんとの楽しい記憶がスパイシーフードと結びつく可能性もゼロではないのかもしれませんが。それでも犬たちの体の構造や機能を考えると、強い刺激や痛み感覚は好きになれないものだと思われます。

加えて、敏感な犬の鼻は辛い刺激臭を嫌います。チリパウダー、タバスコ、わさびなどは、犬たちが忌避する匂いの代表格です。遊びだから、面白いからと犬の鼻に唐辛子などを近づけるのは絶対にやめましょう。

Featured image credit Lucas Lima 91 / Flickr

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