可愛いワンコが愛する果物、いちご。疲労回復、免疫力アップが期待できる美味しいオヤツです。
店頭を飾るのは時期は年々早くなっていますが、本来、路地物の旬は3〜4月の春後半。この時期のものは安価ながらも栄養価が高く、美味しいのでオススメです。ヘタを取って薄くスライスして与えましょう。
★ トップ写真: ちゃお(トイプードル)「いつまで待たせるのぉーー!」 ©chao.to.uchako / Instagram
いちごに含まれる栄養素
甘くて美味しい健康オヤツ、いちご。甘みの割に案外と低カロリーで、100gあたりのカロリーは35kcalほど。一粒だと5kcalほどと言われており、上手に与えればイヌ大喜びの嬉しいオヤツです。
いちごには、体外から摂取しなければならない抗酸化物質であるビタミンCや葉酸が豊富です。ビタミンCは、犬の食生活に必須でないと言われる一方、フリーラジカル形成に関連する病気に有益なことを示唆する研究[1]もあり、摂取できるなら嬉しい栄養素です。葉酸は、体内蓄積量がきわめて少ない毎日摂取することが必要な栄養素で、多くのペットフードに添加されているものです[2]。
食物繊維、カリウムやマンガンなども低量ながら含まれており、免疫力アップや疲労回復なども期待できます。
どのくらいの量を、どのように与えればいいの?
低カロリーで健康に良いとはいえ、制限なく与えるのはもちろんNG。一日に与える量は、健康な5kgの犬なら20g程度(2粒ほど)が目安です。
茎やヘタは取り除いて薄くスライス。表面の種は食べさせても問題ありません。潰して普段のフードにトッピングするのも、ワンコを甘やかす良い方法です。
気をつけなければならないのはどんなこと?
ヘタや茎を取り除いて与えましょう。ヘタや茎は少しですが毒性を含んでいるため、胃の不快感を引き起こす恐れがあります。また、窒息を避けるために、細かくカットして与えることを忘れずに。
食べさせすぎは毒になるというのは、どの食べ物でも同じです。いちごには、犬には毒になるキシリトールが含まれていますが、それをもって危険ということではなく、特定の食物を過度に摂取することにより、犬の身体に負荷を与えることが問題なのです。胃腸の不調を引き起こします。
市販でなく、栽培したいちご(家庭菜園やいちご狩りなど)を与える場合、害虫を取り除き、殺虫剤などを洗い流して与えるようにしましょう。
いちご加工品(シロップやアイスクリーム)は与えないようにしましょう。栄養の摂取も期待できません。
子犬や老犬、そして健康に心配のあるワンコに初めて与える際には、少量からはじめて行動や健康状態の変化を注意深く観察してください。心配ならば、獣医師さんに確認してから与えましょう。
犬には大人気のいちごですが、全ての犬の体質に合うものだとは限りません。飼い主さんが様子を見ながら、美味しく楽しめる量を与えるようにしましょう。
◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] Vitamin C and Calcium Oxalate Stones | Daily Vet | petMD
[2] ペット栄養管理学テキストブック(2014)日本ペット栄養学会 (編集),アドスリー