カナダの保護施設(Northwest Territories SPCA in Yellowknife)でボランティアをするアビーさんは、自宅のポーチで吠えている見知らぬ犬に気がつきました。
仕事帰りで疲れていたアビーさん。見知らぬ動物と接触することには注意していたこともあり、しばらくは様子を伺っていましたが、最終的には犬を家に迎え入れることを決意しました。
アビーさんは犬を家に誘い込み、じっくりと犬の様子を観察します。そして、犬の鼻にある小さな傷を見知っていることに思い至ります。
犬の名前はテッド。アビーさんが活動する施設に保護されていたワンコでした。
アビーさんがテッドに会ったのは、その前日の土曜日のこと。テッドは、その前日の金曜日に施設に到着したばかりの新人ワンコでした。アビーさんは恐怖に震えるテッドに信頼してもらおうと、チーズ風味のベーコンのオヤツをあげたそうです。その後はボランティア活動の残り時間をテッドと一緒に過ごし、普段通りに活動を終え、次の仕事へと向かいました。
アビーがテッドと交流したのはその1回だけ。アビーにとっては普通のボランティア活動で、そのことについて深く考えることはなかったそうです。しかし、テッドにとっては特別なことだったのかもしれません。アビーさんの優しさに触れ、「彼女こそ、一緒にいるべき人間だ」と考えたのかもしれません。保護施設(SPCA)からアビーさんの自宅までの距離は約5.5km。その間にある空港、池や湖などの難所を越えて、アビーさんの自宅にたどり着きました。
「本当に、今まで起こったことの中で、最も奇妙で最も素晴らしい出来事」とアビーさんは語っています。「こうした’サイン’を見過ごすことなんかできません。こんなにたくさん人が住んでいるところで、私の家に現れたんですよ。テッドは私の家を、私がいるところを選んでくれた」
テッドがどのようにアビーさんの自宅にたどり着いたのかは、まったくわかっていません。ただ、この’奇跡’を起こしたのは品種に結びつくものではないかと、秋田犬の専門家であるサンドラー氏は推測しています。テッドは秋田犬とジャーマン・シェパードのミックスで、秋田は人間家族の一人と深い絆を結ぶ傾向がある犬です。元々はクマ猟に使われていた犬で、嗅覚にも優れています。
一方で、「さまよい歩く性質」は強くないとのこと。テッドが施設のゲートを突破し、街をさまよったことは驚きだと専門家は答えています。
アビーさんは、新しい家を探してテッドを引き取ると決めたそうです(現在の家はペット不可)。現在は、日々のお散歩を通じて交流を深めているのだとか。常に彼女を見つめ、彼女の側を離れることはないというテッド。一緒に暮らせる日が1日も早く訪れると良いですね。
Featured image credit Abbey boyd via CBC
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