「英国で最も孤独な犬」という不名誉なあだ名をつけられてしまったスタッフォードシャー・ブル・テリアのフライア。6年もの不遇の時代を過ごした彼女の元に、映画への出演、そして新しい家族の決定と、次々に嬉しい知らせが飛び込んでいます。

18000回拒絶された’英国で最も孤独な犬’

現在6歳のフライア（Freya）は、スタッフォードシャー・ブル・テリア・ミックスの女のコ。筋肉質の身体が美しくも力強い、フレンドリーで愛らしいワンコです。

フライアは、6か月齢の時に施設に保護されて以来、6年もの長い期間を施設で過ごしてきました。自らのFacebookページももち、ファンもたくさんいたにも関わらず、里親は見つけられず仕舞いです。フライアが過ごした6年間で、Freshfields Animal Rescueを訪れた人は約18,720人。彼女は、それだけ多くの機会があっても誰にも見つけ出してもらえず、孤独な日々を過ごしていたのです。

フライアはのてんかんの持病を持っており、それが彼女の引き取りを困難にしていたのかもしれません。この病気のために、フライアには投薬と3か月に一度の血液検査は必須であり、二の足を踏む人も多かったのでしょう。

とにかく6年間、彼女は新しい家族の迎えを待ち続けました。

映画出演決定、新しい家族との出会い、そして新たな冒険へ

そんな彼女の暮らしを変えたのは英ミラー紙の『英国で最も孤独な犬？6年間に18000回以上拒絶される（Britain’s loneliest dog? Poor pooch rejected more than 18,000 times during six years in kennels）』と題された記事。この記事を読んだ映画監督のマイケル・ベイが、彼女を映画’トランスフォーマー：ザ・ラスト・ナイト’（2017年6月に公開予定）に配役を決めたのです。

これに対しフライアはFacebook上で、以下のようなコメントを発表しています。

みんな知ってると思うけど、すごいニュースがあるの。マイケル・ベイがトランスフォーマー5に出ないかって聞くのよ！もちろん、イエスって答えたわ。映画スターになるの！施設の皆はもう十分に有名になったっていうけど、さらに注目を浴びるのは構わないわ。さっきBBCの取材もあって、それは今日の夕方放送されるの。みんな、いつも応援ありがとうね。

映画出演が決まったのは6月の初めごろ。その後すぐに新しい家族とのトライアルが始まります。家やファミリーメンバーとうまくやっていけるかを、実際に生活してみて決めるのです。家を探索したり、お泊まりを経験したり、家族（他の動物含む）とフライアはお互いの相性を確認しあいます。そしてこのたび、ようやくフライアに家族が決まったとの発表がありました。Yeah!

長い長いトンネルを抜け、ようやく暖かな日差しに包まれることになったフライア。多くの人が支えてくれる施設での暮らしも悪くはなかったかもしれませんが、やはり自分の家族を持てる喜びには敵わないのでしょうね。

新しい冒険に乗り出すフライアに、幸多き日々が訪れるよう心から祈ります。頑張れ！フライア。

◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] Britain’s loneliest dog? Poor pooch rejected more than 18,000 times during six years in kennels – Mirror Online
[2] ‘Britain’s loneliest dog’ lands top Hollywood film role after being rejected more than 18,000 times – Mirror Online

Featured image credit Freshfields Animal Rescue ‘Freya’s’ Doggie Diary / Facebook

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