【イヌ、コレ食べた】お金〜犬は160ポンド相当の現金食を堪能した

びっくり
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ラブラドゥードル オジーは、20ポンド紙幣を160ポンド分とプラスチック製の袋、さらにはマネークリップをペロリと平らげました。

オジーの飼い主ライト夫妻は、食べられたお金を取り除くため、130ポンドの治療を受けることとなりました。

お腹から紙幣がザックザク

北ウェールズに住む9歳のラブラドゥードル オジーはある日、家のレターボックスに押し込まれた封筒を食べようと決意しました。

封筒には、ライト夫妻が貸した紙幣とマネークリップ、これらを入れたプラスチック袋が入っていました。その日は夫妻は外出しており、オジーの”高価な食事”を阻むものはありません。

オジーは食べこぼしをしながらも、20ポンド紙幣を160ポンド(約2万3千円)ほど平げ、悠々とドッグハウスで一休み。そこへ飼い主が帰宅し、廊下からドッグハウスまで続く”食べこぼし”紙幣を発見します。これらが証拠となりオジーは”逮捕”され、動物病院送りになりました。

お腹から異物を取り戻すためにかかった費用は130ポンドほど。紙幣の被害とあわせて4万円を超える出費となってしまいましたが、「オジーが無事ならそれで良い」とライト夫妻は語っています。

オジーは以前、子犬のころには、食物以外のモノを食べることがあったそう。ただし成犬になってからは異食はみられず、お金を食べたことはなかったのだそう。

それでも今後の事故を防ぐためにと、レターボックスをケージで囲う対処をするそうです。

幸いなことにオジーの胃からは異物が全て取り除かれ、体調も万全になっているとのこと。被害にあった紙幣のうち80ポンド程度は回収の見込みがあるとのこと。イングランド銀行は原則として、紙幣が半分以上残ってる場合に限り、額面の払い戻しが可能なのです。

ちなみにこの対応は日本(日本銀行)でも同様で、汚染、損傷、摩耗により使用困難となった紙幣や貨幣は引き換えの対象になっています(『日本銀行が行う損傷現金の引換えについて』日本銀行)。ワンコに引き裂かれた紙幣があるかたは、諦めずにお近くの金融機関にご相談ください。

なにやら悲しい表情を浮かべているようにも見えるオジーですが、封筒を食べるほどに退屈だったのかもしれませんし、お腹が空いていたのかもしれません。大ごとにならずに済んで本当によかったですね。

犬がお金を食べちゃった!どうしたいいの?

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image by Katie Harp – Pinterest Marketing / unsplash

愛犬が、食べ物以外のモノをお腹に入れてしまったときにすべきことといえば、それはもちろん動物病院に行く(相談する)ことです。

実際のところお札を食べてしまっても、健康状態に与える影響は、そう大きくはないかもしれません。お札は通常耐久性のある紙でできていますが、閉塞を起こすほど大量に飲み込んでしまわない限りは、消化されずにそのまま出てくることが予想されます。とはいえ影響の程度は個体によって異なりますから、楽観視せずに獣医師に助けを求めた方が安全です。

一方で硬貨は厄介な代物です。飲み込んだ寮によっては消化器系の問題(嘔吐や下痢)や閉塞を引き起こす恐れがありますし、亜鉛が含まれている場合は亜鉛中毒が心配です。日本で現在流通している硬貨では、500円硬貨で20%、10円硬貨で3〜4%、5円硬貨で30〜40%、素材に亜鉛が含まれています[2]。硬貨を食べてしまったときは、内視鏡あるいは手術により取り除かなければなりません。亜鉛中毒により貧血が起きたときは、輸血を必要とすることも考えられます。

「イヌ、コレ食べた」ランキング2015 by PDSA

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image by Stephanie McCabe / unsplash

さて、犬にとってお金は魅力的な食べ物なのでしょうか?どうやらそれほど人気があるものではないようです。

以下は、PDSAが2016年に発表した 「犬たちが食べた奇妙なもの」のリストです。PDSA(People’s Dispensary for Sick Animals)はイギリス全土に51の動物病院を有する獣医療に関する慈善団体で、2015年に報告された症例を多い順に並べています。

  • 骨(59件)
  • 石(29件)
  • とうもろこしの芯(28件)
  • 子供用玩具や食品包装などのプラスチック(25件)
  • ゴムボール(19件)
  • 犬用玩具の部品などのゴム(19件)
  • 靴下(11件)
  • 糸(9件)
  • 乳児用おしゃぶり(9件)
  • ケバブ串、桃の種(各7ケース)

3番目の「とうもろこしの芯」と、10番目の「ケパブの串」はバーベキュー習慣を反映してのこと。日本でもバーベキュー人気は高まっていますので、注意が必要なのかもしれません。

犬といえば「骨」をしゃぶるイメージがありますが、そのまま飲み込めば消化できず、大きさによっては窒息したり刺さったりして危険です。骨つき肉を与えるときは、犬から目を離さないようにした方が無難です。


犬は私たちほどには、お札や硬貨を好むわけではないようです。とはいえ、食いしん坊やイタズラずき、退屈しきった犬ならば、なんでも口に入れてしまう恐れは十分にあります。

食べても良いモノ以外をお腹に入れることは、愛犬にとっては危険です。兎にも角にも予防が大事。大事なお札は肉球の届かないところにきっちりしまっておきましょう。

◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] Dog Ozzie eats £160 and lands owners with £130 vet’s bill – BBC News
[2] 造幣局 : 現在製造している貨幣
[3] PDSA reveals top 10 items swallowed by pets | Vet Times

Featured image creditMurphy & Co Veterinary Practice/ facebook

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