幻覚作用を起こすきのこ、マジックマッシュルーム。薬物の危険性が報じられる昨今、名前だけは耳にしたことがあるという方も多いことでしょう。
乱用が問題となっているマジックマッシュルームですが、犬がこれを口にするとどうなってしまうのでしょうか。2014年に撮影された動画によれば、犬も人間同様に、副作用による影響を受けるようです。
マジックマッシュルームを食べてトリップした犬
トリップしたのはボーダー・コリーのロキシー(Roxy、当時8か月齢)。牧場で遊ぶのが大好きな、アウトドア派のワンコです。
いつものように元気いっぱい走り回っていたロキシー。しかし飼い主さんは、ロキシーが何かを口にした後、様子がおかしくなったことに気がつきます。動画を一見するとわかりますが、目は見開かれ息は上がり、体は震え、動きがぎこちなく倒れそうになりながらも四肢を支えています。
飼い主さんは動画撮影を切り上げ、ロキシーを動物病院に連れて行きます。獣医師は飼い主に、ロキシーが口にしたのは毒きのこの一種(いわゆるマジックマッシュルームと呼ばれるもの)であり、これは犬にも副作用を生じせしめるのだと伝えます。そして、犬によってはこの感覚を”好んで”しまい、きのこを探して歩く犬もいるということも、あわせて教えてくれたのです。
犬にきのこは危険です。食べさせないよう十分に注意を
東京都福祉保健局によれば、マジックマッシュルームとは毒きのこの一種で、乱用されているのは主にシロシベ クベンシスやコーポランディア キアネンシスを乾燥させたもの。サイロシビンやサイロシンという麻薬成分が含まれており、これが中枢神経系に作用して中枢神経の興奮や麻痺、幻覚を起こすのだそうです。
それなりに高価なものでしょうから、こうした危険薬物をわざわざ犬に与えようとする人はいないとは思いますが、生えているものや落ちているもの(!)を犬が勝手に食べてしまうという恐れは残ります。
覚えておきたいのが、キノコは与えない方が良い食べ物ということ。どのキノコに毒性があるのかを見抜くことが困難だからです。毒性を持つものであれば、下痢、嘔吐、発熱などの原因となり、最悪の場合死に至ることもあるといいます。
ワンコが食べて依存症になってしまい、日々キノコを求めて山をさまよい歩く…なんてことになったら大変だし面倒くさい。できるだけ拾い食いをさせないように、トレーニングに精を出しましょう!
ロキシーのその後ですが、特に大きな問題に発展することなく、翌日は普段通りぴょんぴょんと飛び跳ねていたということです(最後のスクリーンショットをご参照)。兎にも角にも、大事に至らずにヨカッタヨカッタ。
Screen capture from FUNNY DOG EATS WILD PSYCOACTIVE SHROOMS – CAUGHT ON TAPE! / YouTube
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