愛犬とのドライブ中、犬禁止のお店で連れて入れない…。そんなとき、「すぐ戻るし、窓を少し開けておけば大丈夫」「今日はそんなに暑くないから」と、ワンコさんを車に残してしまったことはないでしょうか？

そんな油断は禁物ですよ！最悪の場合は最愛のワンコを死に至らしめる危険な行為なんです。

愛犬との楽しいドライブが、悲劇になってしまわぬように…。今回は、ワンコさんを車でお留守番させちゃいけない理由を5つにまとめて、お伝えしますね！

車でのお留守番は絶対NG!! の5つの理由

1. 犬は人間よりも熱中症にかかりやすい

犬が人間よりも熱中症にかかりやすいことをご存じでしょうか。

フカフカの被毛に覆われている犬たちは、人間のように汗をかいて体温を調節することができません。”犬の汗腺はほとんどが足の肉球の周辺にある[1]”そうで、体温調節には不十分だといいます。

だからワンコさんたちに暑さは大敵！犬はもともと体温が高いこともあり、人間よりも熱中症になりやすいのです。

2. 暖かい日でも車内温度は高温になる

質の高いロードサービスを提供してくれるJAFさんが4月に実施した車内温度の測定結果によれば、最高気温が23℃の日であっても車内温度は48.7℃まで上昇したそう（14時10分頃）。その温度たるや、車内に置いた炭酸飲料の缶を破裂させるほどなんだとか。なにそれ、危険すぎ！

3. 約15分で熱中症リスクが危険レベルに到達

短時間だから大丈夫・・・。そんなことはありません！

これまたJAFさんによる調査結果なのですが、エアコンで車内温度を20℃以下にしていたとしても、エアコン停止から約15分で熱中症リスクが危険レベル（31℃以上）に到達するんだって!! なんと5分後には警戒レベル（25℃以上）に到達するというから驚きです。なにそれ、人間でも茹だるわ！

4. 窓開けやサンシェードの効果は低い

いやいや、わたしにはサンシェードという武器がある、とか、窓は開けるためにある・・・などと思っているアナタ。それも危険ですぞ。

JAFさんは言っています「サンシェード対策や窓開け対策をしていても温度抑制効果は低く、人や動物が耐えられない温度となり、車内温度の上昇を防ぐことはできない」と。真夏の車内温度は、対策なしだと57℃、サンシェードをしていても50℃に達するんだって。なにそれ、たいして変わらないじゃん！

5. エアコンが切れてしまうことだってある

なに言ってんの？エアコンって文明の利器を知らないわけ？というご意見もあると思います。いえいえ、エアコンだって止まってしまう可能性があるんです。

たとえば、燃料切れでエンジンが止まってしまったり、ワンコさんが切ってしまったり・・・。大暴れしてエアコンボタンに体当りするとか、お鼻で器用に操作するなんてこと、ないとは言えませんよね？

「ホット」ドッグにしてしまわないために

窓からの風はほとんど入らず、エアコンがついていない状況。温度が急上昇する車内でお留守番していた犬が、熱中症で亡くなるという悲しい事件は、毎年後を絶たないとか。

そんな悲劇を招かないように、ワンコを車に残す以外の選択肢を考えてみてください。あなたの代わりにワンコの面倒をみてくれるお友達をドライブに誘うとか、ちょっと遠くてもペットOKのお店を選択する、外での食事を選択するなど、何か方法はあるはずです。どうしても無理なときは、お家の警備をお願いするというのがワンコを守る賢い選択なのかもしれません。

愛犬を守れるのは飼い主さんだけ

車内で犬をお留守番させることの危険性はお分かりいただけましたか？悲劇を繰り返さないためにも、数分でも犬を車内に残すことは絶対にやめましょう。家族の一員である愛犬の命を守れるのは飼い主さんだけです。

犬がどんな体質なのか改めて知るとともに、自らの手で愛犬を危険にさらすようなことがないようにしてくださいね。「ちょっとの油断が命取り」と肝に銘じておきましょう。

[1]『 犬と人の生物学: 夢・うつ病・音楽・超能力』スタンレー・コレン、（築地書館、2014）

Featured image by Little Moon via shutterstock