愛犬が突然マッハの速度で爆走したり、何かの周りをぐるぐると回り始めることはありませんか?
唐突に起こる犬の”パーティ状態”には、ちょっとカッコイイ名前がついていました。
Zoomies あるいは FRAP
その名は”Zoomies”。俗語やフレーズを収めるオンライン辞書のUrban Dictionaryによれば、Zoomiesは「犬が狂ったように家の周りを走る、ソファに飛び乗る、階段を昇り降りする、家中を走り回ること。通常これは、犬が床ペタりすることで終わり、狂ったようにパンティングしたあと昼寝をする」ことを意味する言葉だと説明しています。
この状態はまた、”FRAP”と呼ばれることもあります。FRAPはFrenetic(熱狂的)、Random(ランダム)、Activity(活動)、Period(期間)の頭文字を組み合わせたアクロニムで、これも犬たちの突然の爆走を表す言葉として使われています。
AKCによればZoomiesは、しばしばプレイバウに加え「私のことを捕まえてごらん」という表情を見せてから始まるもので、一旦止まって再度プレイバウを見せることもあるそうです。
たいていは数分間で、犬の爆走は終わります。
突然走りだす私の犬は変なのか?
初めてZoomiesを見た飼い主さんは、びっくりし心配をしてしまうことでしょう。時にはテーブルや椅子をなぎ倒し、カーペットをぐちゃぐちゃにする様子は、「狂った」という言葉がまさにぴったり。不安にならない方がおかしいほど激しいものです。
ただZoomiesは、犬には一般的でかつ正常な行動です。どの犬種でもどの年齢でも起こります。Zoomiesは一言で言えばエネルギーの爆発ですから、どちらかといえばエネルギーに満ち溢れた若い犬に多く見られますが、成熟した犬でもゼロにはなりません。老犬でも健康であれば、唐突に走り出すことがあります。
Zoomiesがなぜ起こるのかは、あまりよくわかっていません。きっかけになると報告されているのは、他のエネルギーを発散する犬(または子供)との接触、入浴、獣医師訪問、外出していた飼い主が帰ってきたときなどです。このため、過度の興奮やストレスを発散するために起こるのではないかと推察されています。
突然興奮する犬にどう対処すべきか
Zoomies状態になる犬を、私たちはどう見るべきでしょうか?「元気があって幸せな犬」ともいえますし、「運動が足りていない少し残念な犬」ともいえます。病気でぐったりしている犬は突然走り出すことはできませんから、爆走できる彼らは健康であると言うことができます。一方で、運動の足りていない犬やいつも抑圧されている犬は、突発的にエネルギーを爆発させることがありそうです。
愛犬がZoomies状態に入ったら、「元気でよかった」と安心すると同時に、運動不足でないか、ストレスに晒されすぎていないかを振り返ってみましょう。運動不足が疑われるなら、お散歩や遊びの予定をスケジュールに書き込みましょう。
Zoomies状態は、止めるべきなのでしょうか?危険な場所なら止めるべきですが、残念ながらノリに乗って走り回る犬を、私たちが止めることはできません。安全な場所なら数分のことですから、犬が落ち着くのを待ちましょう。危険な場所、走って欲しくない場所なら、事前に安全策を講じておきましょう。久しぶりのドッグラン、久しぶりの外出は危険です。爆走したくなる犬を抑えるためにも、エネルギーを発散させた後に外に出る、リードを短めに持つ、部屋のドアを閉めるなどして、対策を講じておくことを強くお勧めいたします。
Zoomiesは正常な行動ですが、あまりに頻度が高いのならば、ストレス原因を探りましょう。たいていの場合、長いお散歩やお友達との遊び、ドッグランでの全力疾走、熱量の高い”取ってこい遊び”などでエネルギーを放出させ、解決することが可能です。
◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] Out of the Way! I’ve Got the Zoomies – American Kennel Club
Featured image credit Brian Kelly / Flickr
愛犬に話しかけるの私は変なのか?〜擬人化は知性の表れという話 | the WOOF イヌメディア
ついつい愛犬に話しかけてしまう、という飼い主さんはとても多いと思います。「最近、ちょっと食べ過ぎだよね。一緒にダイエットしましょうね〜」などと話しかけても、理解しているかは微妙だし、同意を得られるはずもない。それでも私たちはどうしても、可愛い4本脚に声をかけてしまうのです。 愛犬に話しかける私は、ちょっと変なのでしょうか?