獣医師による「癌かもしれない」という見立てほど、飼い主を恐怖に陥れるものはありません。超大型犬のお腹に超巨大な塊が発見されたとき、獣医師は癌ではないかという疑いを持ちました。
しかし、犬のお腹にあったのは、腫瘍ではなく可愛いぬいぐるみのコレクションだったのです。犬は”宝物”を取り除かれ、現在は完全に回復しているそうです。
今回の主役は、8歳のセント・バーナード、メイジー。動物病院のCTスキャンで、極度の胃の膨満と膵臓内の異物、さらには消化不良による食物の滞留が確認されました。メイジーの年齢を考えても「癌であろう」という診断は妥当であると考えられ、獣医師は家族と相談のうえ手術に踏み切ることとしたのです。
セント・バーナードという超大型犬にとって、8歳という年齢は”かなり高齢”の部類。巨大な腫瘍が彼女の身体を蝕んでいるとしたら、命を繋げることは難しい…。家族はメイジーとの今生の別れを覚悟しました。
しかし、メイジーのお腹にあったのは、腫瘍ではなく可愛いぬいぐるみの一群でした。主治医であるブラックバーン獣医師は「これ(ぬいぐるみ)は、私たちの予想とは全く違うものだった」とコメント。「私たちは皆、犬が食べてはならないものをカミカミすることを知っている。でも、そうだとしても、4つのぬいぐるみを完食する偉業を成し遂げるのは、普通はないよね」
もちろん、身体の中の異物は致命的なものになり得ますが、そのサイズの超巨大な腫瘍に比べればまだ”可愛いもの”。メイジーは手術を乗り越え、そしてその後の治療をも乗り越え、現在は完全復帰を遂げています。そして、彼女の身体には幸いなことに、癌の兆候を示すものはなかったそうです。
お腹のぬいぐるみは、どうやら同居チワワのマベルとギネスから盗み取ったものだったよう。これまでにもチワワのオモチャをこっそり盗みだして遊ぶことはありましたが、飼い主のディキンソンさんは「食べたことはない」と思っていたそうです。さらに、メイジーが暴食したぬいぐるみが、ディキンソンさんのチワワではなく、兄弟が飼うチワワの所有物であったことも、目くらましとなりました。
癌でなかったことや、ほかに異常が見つからなかったのは幸いですが、どんな犬でも開腹手術は身体に大きな負担です。大きな犬が小さな犬のオモチャで遊んでいる時は、やめさせた方が賢明でしょう。
犬にオモチャを与える際は、兎にも角にも「飲み込む恐れはないか?」を見極めなければならない…というのが今回のお話の教訓です。
h/t to Dog’s ‘cancer’ turns out to be four teddy bears – BBC
【イヌ、コレ食べた】ステーキナイフ〜あと数ミリで死んでいた!子犬が奇跡の生還を果たす | the WOOF イヌメディア
これぞまさに死亡遊戯。胃の不調で検査に訪れた子犬のレントゲンに写っていたのは、なんと20センチのステーキナイフでした。オーストラリアから届いたニュースです。 検査した獣医師を驚愕させたのは、6か月齢のスタッフォードシャー・ブル・テリアのレキシー(Lexi)。