盲導犬は”安全に誘導する”以上の貢献をする(豪調査)

お仕事ワンコ
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オーストラリアで、盲導犬の影響を評価する試みが行われました。視覚に障がいをもつ人がハンドラーとなり盲導犬と生活を共にしたときに、どんな影響がもたらされるかを明らかにしようとしたものです。

結果、盲導犬はハンドラーを誘導するだけでなく、社会参加を促進し、健康的な生活に寄与するなどの影響があることがわかりました。


調査を行ったのは、オーストラリアで盲導犬育成などのサービスを提供する団体Guide Dogs VictoriaSwinburne University。盲導犬の機能的成果を評価する5年間の研究プロジェクト(2015年〜2020年)の一環として行われました。

本研究は研究プロジェクトの予備的研究の位置付けで、「何を測定すべきか」を明らかにしようとしたものです。実際に盲導犬の助けを受ける人たちが、犬との暮らしで何を得たのかを、1年をかけて調査しました。

調査の結果、盲導犬はハンドラーの社会参加の橋渡しとして行動すること、精神的及び肉体的健康の管理に役立つこと、ハンドラーが自分自身を異なる目線で評価するきっかけになる存在であることが浮かび上がってきました。研究を行ったDeverell博士は、視覚に障がいをもつ人々が抱える問題は、社会的にも感情的にも弱くなることであるとし「盲導犬は一日中一緒にいる存在。(彼らがいることで障がいをもつ人々は)家で孤独ではなくなり、外でも新たな出会いを生み出す」と説明しています。

調査対象者の65%は、慢性疼痛、不安、うつなど肉体的・精神的な健康問題を抱えていました。盲導犬は彼らの問題に、適時に適切に寄り添うことができるようです。ある調査対象者はパートナー犬について、「痛みがひどくない時には犬は遊びたがり気を紛らわす存在になるが、痛みがひどい時は傍に座って慰めをくれる存在になる」と回答したということです。

今回の調査により盲導犬たちは、”安全で快適に誘導する”他に、以下のような影響を与えることがわかったということです。

  • 社会的ファシリテーターとして行動する
  • 心身の健康問題を管理する
  • ハンドラーが新しい課題を試し、新しいスキルを開発し、自分自身について異なる考えをするように促す

公益社団法人 日本盲導犬協会に記載されているように「盲導犬は大切なパートナー」。目の見えない人や見えにくい人が安全に行きたい場所に行けるようにする役割も果たしてくれるけど、温かなぬくもりやお世話の喜びも与えてくれる素晴らしい存在です。

彼らの暖かくて大きな影響力が明確な指標などで明らかになるのは喜ばしいこと。盲導犬のハーネスや名札を見かけたら、お仕事の邪魔にならないよう心の中で手を振って熱い声援を送りましょう。

h/t to Research finds Guide Dogs so much more than mobility – Guide Dogs Victoria

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こんにちは。お元気ですか? 東京在住の読書犬パグ、ぐりです。梅雨です。雨です。散歩ができない日はつまらないよね。でも、こうやって雨が降るから、助かる植物もあるんだろうなあ。アジサイみたいに、雨が似合うお花もあるしね。気分までジメジメさせずに、ポジティブシンキングを目指しています!

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