もうパピーじゃない!子犬が成犬になったサイン

犬のカラダ
この記事をシェアする

愛する我がコが成長は、嬉しいと同時に寂しいもの。早く大きくなって欲しいと思う一方、大人になって欲しくないというのがパパママの本音ではないでしょうか。

ところで、子犬はいつ成犬になるのでしょうか。一般的に成犬とは、性成熟を迎えた犬のことですが、そのほかにも犬たちは身体の成長や行動の変化などの様々な面から「大人になったよ!」と伝えてくれます。

性的な成熟

2130 1 thewoof

image by Chaisit Rattanachusri / Shutterstock

犬は、約6〜12ヶ月で性成熟に至ります。その時期は、サイズや犬の品種によって異なます。メスの初回の発情は、品種によって6.3ヶ月から23ヶ月までと幅があり、平均は9.6から13.9ヶ月です[1]

性的に成熟した犬は、ホルモンの大きな変化を経験します。性成熟したメスの多くは年に2回、発情します(ヒート)。陰部の肥大や発情出血の漏出など、オスを受け入れるための身体の変化が起こり、落ち着きがなくなったりしきりに排尿して歩くなどの行動の変化がみられます。

オスは12〜15ヶ月齢で性成熟に至ります[2]。ヒートこそありませんが、マーキングやマウンティング、そして徘徊などの行動がみられるようになります。

身体の成長

品種によっても異なりますが、身体の成長が落ち着くのは1〜2歳です。骨や筋肉がしっかりして、子犬時代の弱々しい感じがなくなっていきます。

・歯の生え変わり

子犬の歯が生え変わると「ああ、このコも大人になったんだ…」と実感する飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。子犬の歯は28本。4〜5ヶ月で永久歯への生え変わりが始まり、7ヶ月齢ごろに永久歯42本が生え揃います。飼い主さんは歯の生え変わりに合わせて、ちょっと噛み応えのある”大人のオモチャ”を用意してあげなければなりません。

・被毛の変化

大人になると、被毛の長さや質が変わる犬もいます。子犬の毛は短く、フワフワしています。6ヶ月くらいを目安として、大人の被毛に生え変わります。色や質感、長さが変化し、犬種によってはグルーミングの方法も変えなければならないこともあります。

行動の変化

2130 3 thewoof

image by Seth Doyle / unsplash

子犬はエネルギーに溢れていて、いっときも目が離せませんが、成熟してくるにつれて穏やかになり、ひとりでも安全に過ごせるようになってきます。トレーニングにも集中し、コマンドにも耳を傾け、適切に反応できるようになります。

・破壊行為が減る

全ての飼い主はこの変化を喝采して迎えることでしょう。破壊、噛み噛みといった困った行動は、成長と共に減っていきます。子犬は世界を舐めたり噛んだりして学ぶものですが、環境について学ぶ必要性が減るにつれ、これらの行動は大きく減ります。嵐のような”環境破壊”の時が過ぎると、”安堵の時代”への変化が見えてきます。

・排泄の失敗が減る

排泄の失敗が減ることも、飼い主さんを大いに喜ばせる成長のサインでしょう。オシッコの雨やウンチ爆弾に怯える必要が少なくなります。犬の膀胱も月日とともに、尿や糞を長く保持できるほどに成長していきます。3ヶ月をすぎると、排尿を我慢できる時間を[年齢×1時間]で計算できます。「ありがとう、膀胱!」と感謝をしつつ、犬の成長を喜びましょう。

・反抗期を迎える

子犬時代はなんでもOKだった子犬が、年齢を重ねると気難しくなり、攻撃的になったりもします。子犬は一般的に怖いことや嫌なことに目を向けず、ただ大人しくしていますが、成熟するに従って吠えたり唸ったりの自主的な行動が出てくるものです。思春期の子供に手を焼く親のようですが、この時期のケアを適切に行わなければ、のちの問題行動にも繋がりかねません。奇妙な行動が目につくようになったら、獣医師またはドッグトレーナーに相談することをオススメします。

・食べ方が変わる

成長につれ、犬の食事の仕方も変わります。成犬になるにつれ、落ち着いて食事ができるようになるコもいます。子犬のエネルギー需要は4ヶ月齢で最も高く、品種もよりますが次の2〜12ヶ月で徐々に落ち着きをみせるようになります。エネルギー要求に合わせて、フードを切り替えなければなりません。切り替え時期の目安は、小型犬で9-12ヶ月、中型犬で約12ヶ月、大型犬で12〜16ヶ月です。


愛犬から「もうパピーじゃない!」と伝えられるのは寂しいものですが、犬との生活を楽しむうえでは、この時期からが本番です。たくさん食べさせたくさん遊び、元気で丈夫で社交的なイイコを育てるましょう!

◼︎以下の資料を参考に執筆しました。
[1] イヌの動物学 (アニマルサイエンス) (2001), 猪熊 寿, 東京大学出版会
[2] Sexual Maturity in Puppies: What to Expect – American Kennel Club

Featured image creditPhat1978/ shutterstock

犬の発達ステージ〜子犬はどのように成長し成熟期を迎えるのか | the WOOF イヌメディア

犬の成長は早いもの。階段も怖くて降りられなかったコが、次の日には3段飛ばしでジャンプ!なんてことも珍しくはありません。 子犬はどのように成長していくのでしょう?

the WOOF イヌメディア > すべての記事 > イヌを知る > 犬のカラダ > もうパピーじゃない!子犬が成犬になったサイン

暮らしに役立つイヌ情報が満載の「theWOOFニュースレター」を今すぐ無料購読しよう!

もっと見る
ページトップへ