愛犬との旅行って、楽しいものですよね。日帰りのちょっとした小旅行でも、短い日程での国内旅行でも、いつもと異なる愛犬の姿に、思わすほっこりしていまいます。
でもそれが海外旅行なら・・・?
すご〜く楽しそう。でも、事前の準備も大変なんでしょ?そんなあなたに、本日は「ワンコと一緒に海外旅行をするための基礎知識」をお届けいたします。
渡航先のルールを自ら確認して準備をすすめましょう
農林水産省の動物検疫所によれば、輸出検疫を受ければ海外へ犬を連れていくことは可能です。これは短期間の海外旅行であっても変わりません。
注意しなければならないのは、渡航先(国)によって入出国のルールが異なるということです。渡航先が1カ国だとすると、それぞれに出国・入国の手続きが必要。つまり、以下の4点について確認をしなければならないということです。うわ〜、たいへん〜。
どこの国も、危険なものが国に入ってくることを嫌うものです。つまり、出国は比較的楽、入国はとっても大変なのです。入国のルールから調べて、「そもそも、連れて行くことができるのか」ということを確認しましょう。
調査する際の情報源としてもっとも確実なのは、農林水産省 動物検疫所です。ここを確認のうえ、関係する役所等に直接問い合わせをしましょう。多くのサイト等が素晴らしい情報を提供してくれますが、もしかしたら古い情報かもしれません。これらは参考にとどめ、必ず役所の情報を調べましょう。
いつ手続きしたらいいの?という疑問に答えるのは極めて困難なのですが、「帰国予定日の40日前までに到着予定空港の動物検疫所への届出が必要」ということからも、1ヶ月半超を要するようです。しかし、これはすべてがスムーズにいくケースを想定しての日数。すでに渡航経験がある方や、動物輸出入を生業としている方でもなければ、最低でも3ヶ月はみておいたほうが良さそうです。
あとは体当たりチャレンジ!とはいえ留意すべき事項は?
余裕をもってスケジュールを立てたなら、あとはチャレンジあるのみです。かなり、コストも時間も費やすことになるでしょう。何度もやり直しをすることになったり、ワンコに苦労を強いることになるかもしれません。
・愛犬は、海外旅行に耐えられるコか?
病気持ちのワンコや、高齢のコ、鼻ぺちゃ犬の皆さんには、海外旅行は難しいかもしれません。飛行機内でさらされる大きな音や機体の揺れは、ワンコにとって大きなストレスになりますし、入国の際に検疫所に長期間留め置かれることからのストレスも多大なものがあります。
鼻ぺちゃ犬(ブルドッグ、パグ、ボストンテリア、フレンチブルなどのマズルの短い犬)は、暑さに弱く、気圧の変化から呼吸困難に陥るおそれもあるので、飛行機輸送できない時期や、受け入れをしない航空会社もあります。
旅行ができる犬か否かは、個別犬の現在の状態に合わせなければなりません。かかりつけ獣医さんに相談のうえ、飼い主さんが判断しましょう。
・知っている渡航先の情報は最新のものか
Web上には、さまざまな情報があふれています。渡航の体験記などは本当に参考になりますが、もしかしたらその頃と今ではルールが変わっているかもしれません。そして、ところ変わればルールも変わります。たとえば、犬に寛容な場所の印象があるハワイですが、狂犬病の発生がない地域に該当するために、海外からの犬の持ち込みには厳しい条件や手続きが課されるということです。また、1匹以上の犬の持ち込みも可能な国もあれば、受け入れ数の上限が定められている国もあります。
このように、国によって細かくルールは異なります。とにかく、その国の最新情報を調べること。もし、代行業者などにお任せする場合であっても、自分で調べておいて損はありません。
・お手持ちのクレートやキャリーは安全なものか
旅行の際には、クレートやキャリーを使っての移動が多いものです。いまお手持ちの、あるいはこれから購入しようとしているクレートやキャリーが本当に安全なものか、再度確認してください。最近では、メーカーや非営利団体(Center for Pet Safety)が安全試験を行っています。そうした情報等をもとに、本当に愛犬を守ってくれる安全なクレート等を使用してください。
ペットと旅行するには、最新の情報を入手し、さまざまなシミュレーションをすることがとても大切です。できるだけ愛犬にストレスをかけないように工夫して、安全で良い旅を楽しんでくださいね。
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