オススメ犬絵本2016〜個性的な犬たちを、絵と文章で楽しもう!

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みなさん寒い日が続いていますがお元気ですか? 

さて、今年もやってきました! 年末子ども犬本スペシャル。僕、読書犬ぐりが、子ども向けの本の中からおすすめのものをご紹介します。

昨年に引き続き、今年もたくさん絵本をめくったんだけど、面白い作品が出てくる出てくる。大人になると、絵本からはちょっと離れちゃうんだけど、結構奥の深い物語もたくさんありますから、どうぞ読んでみてくださいね。では、はじまりはじまり~。

『いかすぜ!ブブヒコ~チワワとドーナツ!のまき~』〜フレブルの壮大な冒険

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ブブヒコは、パパしゃんに飼われているフレンチブルドッグ。黒い毛並みがつやつやしていて、顔も人間のように表情豊かです。

ある日ブブヒコはパパしゃんとお散歩にでかけて、途中でドーナツを買ってもらいます。でもそのドーナツが転がっていってしまい…追いかけるブブヒコが途中に出会ったのは小さなチワワの女の子。ブブヒコとチワワは一緒にドーナツを探しに行くのですが、途中で蚊に刺されそうになったり、大海原で遭難しそうになったり。スリリングな旅を経験します。なんとか嵐を切り抜けたブブヒコ。浮き輪を枕に寝ていると…。

さて、ドーナツはどうなったのかな? 無事ブブヒコは見つけることが出来たのでしょうか。

この絵本、絵がまず僕好みね(笑)。そして、物語の突拍子のなさが、最後まで読者を離さない力をもっていると思います。どうしてこんなこと、思いつけるんだろうって思っちゃう。絵本作家ってすごいよね。

著者の中川ひろたかさんは、他にも印象的な作品をたくさん書いている作家さんです。経歴が面白くて、大学を中退後、保育園で保育士をしていたんだって。だからかー。子どもが笑うツボがきっとよくわかっている方なんだろうなって思います。大人も楽しめる内容。どうぞ親子で、クスクスって笑ってくださいね。

『いかすぜ!ブブヒコ~チワワとドーナツ!のまき~』 作:中川ひろたか 絵:大島妙子 文渓堂 2013年

『100ぴきのいぬ 100のなまえ』〜愛は100分の1じゃなくて100倍に!

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もし、100匹の犬が飼えたら…そんな素敵なこと、そうそうできることではないでしょう。でもこの絵本の主人公の女性は、100匹の犬を飼っているのです!! 

まず僕が惹かれたのが、表紙を開けたその裏に書いてある訳者の言葉。

100ぴきのいぬとくらすことって かんがえたことありますか? 愛が100ぶんの1になるんじゃなくて 100ばいになるの!

ね、いい言葉だよね。愛が100分の1じゃなくて、100倍になるって。

ページをめくると、主人公が順番に、自分の犬を紹介していきます。さいしょの子は「もわもわ」次に「ジンジャー」そして「ワッフル」。それぞれの犬の姿もとても魅力的に描かれています。なんとなーく、「なるほど、だからその名前なんだ」って思えるような仕草も上手に盛り込まれているよ。

この本の作者、チンルン・リーさんによれば、主人公の女性にはモデルがいるそうです。台北で、100匹の野良犬を引き取って育てている女性。その女性を訪ねたときのワンコたちの姿が忘れられなくて、この物語が誕生したんだって。100匹も飼うのは大変だろうなと思うけれど、きっとそれ以上の何か素敵なことがあるんだろうね。絵本の中の犬たちは、みんなとっても幸せそうなの。それはきっと、「僕たち、私たちは大事にされている」っていう確信があるからなんじゃないかな。

読んでみたら、子どもはきっと「わたしはこのいぬがいいな」って言いはじめると思いますよ。

『100ぴきのいぬ 100のなまえ』作・絵:チンルン・リー 訳:きたやまようこ フレーベル館 2002年

『ガクの絵本』〜世界を旅したカヌー犬

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ガクはエッセイストでカヌーイストの野田知佑さんの飼っていた犬。野田さんと共に世界中を旅し、カヌーにも乗っていたので、「カヌー犬ガク」とも呼ばれていたんだって。そんなガクが主人公の絵本です。

僕は和田誠さんの絵が大好きなんだけど、この絵本、なんと和田さんが描いているの! 表紙のガクの絵からして、なんとなく素朴で、でもあったかみがあって。とってもいいのです。

ガクは野田とうちゃんと一緒に、カヌーで川を下り、旅をしています。陸地に上がって、とうちゃんはテントをはる。そして釣りをする。火を起こして夕飯を作る。食べる。テントで寝る。ガクは寝ながら不思議な夢をたくさん見る。その夢は本当に不思議すぎて、独特な世界なのです。ちょっと怖いんだ。

自然の中で過ごす時間って、特別だよね。この夏、雨の中でもテントをはって寝たこともあったNさんは、何かこの絵本に親近感を感じたって言っていたよ。文章はちょっとぶっきらぼうだけど、きっとそれがガクの性格をよく表しているのだろうなーと想像しました。

『ガクの絵本』 作:和田誠 ほるぷ出版 1999年

『やっと みつけた』〜のら犬がみつけたもの

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のら犬のヨハンは、いつもお腹がすいていて、よごれていました。ある日、人に捕まってしまい、決心します。こんな暮らしはもういや、犬にできることを全部やってみて、世界一幸せな犬になろうと。

その後ヨハンはいろんな経験をします。普通の家族の飼い犬、牧羊犬、競走犬、警察犬…。どこでもヨハンはそつなく仕事をこなして、「ここでまなぶことはもうなくなった」と、出て行ってしまうのです。そんなヨハンの前に、一匹の犬が現れて…。

その後ヨハンはどうなったのかな? ぜひ本をめくってみてください。そしてこの本のタイトルでもある「やっとみつけた」。ヨハンがやっと見つけたものって何だったのでしょう。それも確認してみてくださいね。

たぶん犬だけでなく、人の生き方にも何か示唆を与えてくれるような気がします。絵本は、子どもだけの読み物ではないな、って思わされた一冊です。

『やっと みつけた』エリック・バトゥー作 たなかなおと訳 グランまま社 2009年

『ジローとぼく』〜人と犬が入れ替わる!?

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ある日子犬を拾った「ぼく」。その日からぼくは毎日ジローと名付けたその犬と一緒に寝ていた。どんどん大きくなったジローに、ぼくとお父さんは犬小屋を作る。その犬小屋でジローが初めて寝た夜のこと。寂しそうに泣くジローに会いに行ったぼくは一晩だけ一緒に小屋で寝ることに。でも翌朝起きてみると…。

主人公の男の子、なんと、ジローと入れ替わってしまうのです! さあびっくり。どんなことが起きるのでしょうか。1日、男の子になったジローが実に生き生きと動く様子に、読んでいる僕は思わず笑顔になったよ。

その後どうなったのかは絵本でのお楽しみ。人は、経験してみると、犬の気持ちもよーくわかるんだなあって、最後はちょっとジーンとしてしまいました。

僕がもし、飼い主のNさんと入れ替わったらどうなるのかな? 朝からお弁当とか朝食とか作って、ばたばた家事して仕事行って。うーん、ちょっと、まあ、いいかな~入れ替わらなくても(笑)。でも人間の暮らしもなんとなく魅力的ではあります。

著者の大島妙子さんは、「ブブヒコ」の絵を描いた方です。犬の描き方がとっても素敵なの。本当にそこで犬がしゃべっているように見えるんだ。ジローもいい顔していますから、ぜひ読んでみてくださいね。

『ジローとぼく』 作・絵:大島妙子 偕成社 1999年

Featured image credit Mike Tannin / unsplash

読書犬「ぐり」のオススメ本〜年末年始に親子で読みたい、いぬ絵本大集合! | the WOOF

みなさんこんにちはー。読書犬、パグのぐりです。お元気ですか? さて、そろそろ2015年も終わりに近づいていますね。年末年始は、まとまったお休みがとれる、という方も多いのでは? そんなうれしい時期に、絵本などはいかがでしょう。もちろん犬がたーくさん出てきますよ! 子どもがきっと喜んでくれると思う、僕のおすすめ本をご紹介します。

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